セッション情報 | 一般演題(研修医(卒後2年迄)) |
---|---|
タイトル | 146:盲腸に生じた神経節細胞腫の1例 |
演者 | 丹羽 美香子(NTT東日本札幌病院 消化器内科) |
共同演者 | 吉井 新二(NTT東日本札幌病院 消化器内科), 清水 佐知子(NTT東日本札幌病院 消化器内科), 羽場 真(NTT東日本札幌病院 消化器内科), 川本 泰之(NTT東日本札幌病院 消化器内科), 横山 朗子(NTT東日本札幌病院 消化器内科), 赤倉 伸亮(NTT東日本札幌病院 消化器内科) |
抄録 | 症例は50歳代,男性.便潜血陽性の精査目的に大腸内視鏡検査を施行した所,盲腸に15mm代の粘膜下腫瘍様隆起を認めた.crystal violet染色による拡大内視鏡観察では病変の表面の大部分はI pitで,病変頂部の腺窩と窩間部は引き延ばされていたが明らかな腫瘍pitは観察されなかった.Carcinoidやschwannoma等が鑑別として考えられたが確定診断が得られない為,hybrid ESDを施行した.病理組織学的所見は,粘膜固有層から粘膜下層にかけての間質に紡錘形細胞の束状増殖を認め,神経節細胞も散見された.免疫染色では,S100(+),synaptophysin(+),chromogranin(-),c-kit(-),CD34(-)であった.以上より,神経節細胞腫(ganglioneuroma)と診断した.神経節細胞腫は主に腹部交感神経や副腎髄質,縦隔洞などに発生する硬い充実性良性腫瘍であり,自験例のように消化管に発見されることは極めてまれである.今回,われわれは盲腸に単独で発生した神経節細胞腫を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する. |
索引用語 | 大腸, 神経節細胞腫 |