セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 048:胸椎浸潤をきたし食道原発と考えられたGISTの1例 |
演者 | 見田 裕章(札幌しらかば台病院 消化器科) |
共同演者 | 足立 靖(札幌しらかば台病院 消化器科), 菊地 剛史(札幌しらかば台病院 消化器科), 秋野 公臣(札幌しらかば台病院 消化器科), 高橋 秀明(札幌しらかば台病院 消化器科), 安達 靖代(札幌しらかば台病院 消化器科), 中村 正弘(札幌しらかば台病院 消化器科), 吉田 幸成(札幌しらかば台病院 消化器科), 加藤 康夫(札幌しらかば台病院 消化器科), 石井 良文(同 病理), 小野寺 馨(札幌医科大学 消化器・免疫・リウマチ内科学講座), 山下 健太郎(札幌医科大学 消化器・免疫・リウマチ内科学講座), 有村 佳昭(札幌医科大学 消化器・免疫・リウマチ内科学講座), 篠村 恭久(札幌医科大学 消化器・免疫・リウマチ内科学講座), 遠藤 高夫(札幌しらかば台病院 消化器科) |
抄録 | 【症例】50歳代男性。【主訴】背部痛。【既往歴】高血圧。【現病歴】 8か月前から背部痛の自覚があった。7か月前に近医を受診したところ胸部X線で脊椎の異常を指摘され精査を勧められた。6か月前には背部痛が増悪し、下肢のしびれも出現し歩行障害を認めるようになった。その後近医整形外科を受診し、縦隔腫瘍の胸椎浸潤による脊椎圧迫症候群、脊髄麻痺と診断された。脊髄圧迫軽減のため前医整形外科に紹介となり、椎弓切除ならびに後方固定術が施行された。 縦隔腫瘍に対して超音波気管支鏡ガイド下針生検(EBUS-TBNA)が施行された。病理組織学的所見では上皮様、紡錘形の腫瘍細胞が敷石状、胞巣状に増殖しているのを認めた。免疫染色ではvimentin陽性、 KIT陽性、αSMA陰性、S-100陰性であったことからgastrointestinal stromal tumor (GIST)と診断され、CT画像所見などから食道が原発であると考えられた。胸椎浸潤による疼痛緩和を目的として原発巣に対して放射線治療が施行された。また分子標的治療薬(sunitinib)による治療が開始された。しかし多発肺転移巣に加え、多量の胸水貯留を認め、背部皮下にも腫瘍浸潤によると思われる膨隆の形成を認めた。【考察】GIST は食道に原発することは比較的まれであり、また骨への転移に関する報告も少ない。GISTの病態を考える上で興味深い症例と考えられたため、文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 胸椎浸潤, 脊髄麻痺 |