セッション情報 一般演題(研修医(卒後2年迄))

タイトル 035:

頸髄損傷による排便不全に対し経皮的内視鏡的盲腸瘻造設術(PEC)を施行した5例

演者 林 優希(北海道社会事業協会帯広病院)
共同演者 沼田 泰尚(北海道社会事業協会帯広病院), 仲地 耕平(北海道社会事業協会帯広病院), 高村 毅典(北海道社会事業協会帯広病院)
抄録 頸髄損傷患者において,膀胱直腸障害は生活の上での重要なテーマとなっている。排尿障害は導尿や集尿器など複数の対処法があり,様々な医学的検討が加えられてきた。一方,排便障害は確立された対処法はなく,1回の排便で数時間-1日を要しADLやQOLを多大に低下させている症例が散見される。近年,盲腸瘻を造設し,そこから順行性浣腸(Antegrade Continence Enema; ACE)を施行する排便方法が考案された。本邦においても2002年より盲腸瘻造設術が行われているが,施行可能な病院は限られている。当院では2009年より経皮的内視鏡的盲腸瘻造設術(percutaneous endoscopic cecostomy;PEC)を施行し5例の症例を経験した。いずれの症例も良好な排便コントロールが得られ,ADL・QOLの向上に繋がり,患者の満足度は非常に高かった。今回,当院にて経験した5例における現在までのADL・QOLの改善結果について,若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 排便障害, 経皮的内視鏡的盲腸瘻造設術