セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 170:直腸原発扁平上皮癌の一例 |
演者 | 澄川 宗祐(恵佑会札幌病院 外科) |
共同演者 | 三橋 洋介(恵佑会札幌病院 外科), 那須 裕也(恵佑会札幌病院 外科), 久須美 貴哉(恵佑会札幌病院 外科), 坂下 啓太(恵佑会札幌病院 外科), 芦立 嘉智(恵佑会札幌病院 外科), 吉川 智宏(恵佑会札幌病院 外科), 木ノ下 義宏(恵佑会札幌病院 外科), 西田 靖仙(恵佑会札幌病院 外科), 細川 正夫(恵佑会札幌病院 外科), 大内 知之(恵佑会札幌病院 病理診断科), 武内 利直(恵佑会札幌病院 病理診断科) |
抄録 | 【症例】47歳女性 【現病歴】数か月前より便通異常をみとめていたが、今回数日前に下血をみとめたため他院を受診された。その際大腸内視鏡検査にて直腸Raに隆起性病変をみとめ、直腸腫瘍の診断で当院を紹介受診された。 【既往歴】糖尿病、うつ病、子宮筋腫 【治療経過】当院で大腸内視鏡検査を再検したところ、直腸Raに5cmの粘膜下腫瘍様病変をみとめた。肛門には異常所見をみとめなかった。病変部位生検の結果、扁平上皮癌をみとめたため、転移を疑い全身検索を行ったが、他に原発とみられる病変をみとめなかった。直腸原発の扁平上皮癌の診断にて低位前方切除術・回腸予防的人工肛門造設術を施行した。また術前画像診断にて病変による子宮浸潤が疑われ、子宮膣の同時合併切除を行った。摘出した標本の肉眼所見では、直腸粘膜下主体の充実性腫瘍をみとめた。病理組織診断では腺上皮に異型はみとめず、直腸粘膜下を中心とした中分化の扁平上皮癌をみとめ直腸原発の扁平上皮癌と診断した。合併切除した子宮粘膜には異型をみとめず、病変による浸潤もみとめられなかった。術後経過は良好で、術後21日目に回腸人工肛門閉鎖術を施行し術後31日目に退院となった。現在外来で通院経過観察中である。 【考察】大腸原発の悪性腫瘍は大部分が腺癌で、扁平上皮癌は極めて稀である。扁平上皮癌の組織発生については諸説考えられているが、いずれの説も推定の域をこえていない。 【結語】今回直腸粘膜下を主体とした扁平上皮癌の症例を経験したので若干の文献的考察を含めて報告する。 |
索引用語 | 直腸, 扁平上皮癌 |