セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 071:癌専門病院におけるESD研修のまとめ |
演者 | 安孫子 怜史(恵佑会札幌病院 消化器内科) |
共同演者 | 小平 純一(恵佑会札幌病院 消化器内科), 穂刈 格(恵佑会札幌病院 消化器内科), 塚越 洋元(恵佑会札幌病院 消化器内科), 三橋 慧(恵佑会第2病院 内科・消化器内科), 大橋 広和(恵佑会第2病院 内科・消化器内科), 岡原 聡(恵佑会第2病院 内科・消化器内科), 工平 美和子(恵佑会第2病院 内科・消化器内科), 菅原 伸明(恵佑会第2病院 内科・消化器内科), 松本 岳士(恵佑会第2病院 内科・消化器内科), 小池 容史(恵佑会第2病院 内科・消化器内科), 高橋 宏明(恵佑会第2病院 内科・消化器内科), 武内 利直(恵佑会札幌病院 病理診断科) |
抄録 | 【目的】本邦において胃腫瘍性病変に対するESDは、広く普及し、治療手技も既に確立された感がある。当然であるが、研修中の医師も質の保たれた治療を提供する必要がある。今回、癌専門病院でESDの研修を受ける機会を得たので、安全で確実な治療手技を取得できたのか検討した。【方法】2013年4月から11月までに指導医介助のもと演者が施行した胃腫瘍26病変を対象とした。病変の内訳は、癌/腺腫:17/8、占居部位U/M/L:1/17/8、平均切除長径は32.5mm(範囲:18-65mm)、平均腫瘍長径17.5mm(範囲:4-45mm)、隆起型/陥凹型:22/5。評価項目は、治療時間、指導医と交代した症例数、指導医交代時間、一括完全切除率、合併症(後出血と穿孔)の有無である。全例NBI拡大観察下(Olympus社H260Z)に腫瘍境界の3から5mm外側にマーキングをおき、ホルマリン固定後、実体顕微鏡下に切り出しを行った。Olympus社Q260Jに先端アタッチメントを長め(8mm)に装着して良好な視野を確保しつつ、IT knife-2で直視下に切開剥離を行った。局注液は、血管の視認性を高めるために色素を添加しないヒアルロン酸を使用した。Strategyと手元操作の習熟のため、指導医の施行するESDの介助につき、また、自身の治療をDVD録画して改善点を指導医と話し合った。【成績】平均治療時間は70.7分(範囲:30-130分)。指導医と交代した症例は26症例中17症例。平均指導医交代時間は6.2分(範囲:0-20分)。一括完全切除率100%。合併症は、後出血と穿孔ともに認められなかった。【結論】指導医のもと少数例の検討ではあるが、安全で確実な治療が可能であった。また、安全で確実な治療を行うために最も重要な点は、きれいな視野の維持に努めることと考えられた。加えて、スコープを固定し、慎重に丁寧に焦らずに手技を行うことも大事であると学んだ。 |
索引用語 | ESD, 治療成績 |