セッション情報 一般演題(研修医(卒後2年迄))

タイトル 141:

診断に苦慮した腸回転異常症の一例

演者 豊川 揚也(北海道医療センター 消化器内科)
共同演者 武藤  修一(北海道医療センター 消化器内科), 渡邊 秀平(北海道医療センター 消化器内科), 馬場 麗(北海道医療センター 消化器内科), 田中 道寛(北海道医療センター 消化器内科), 中原 生哉(北海道医療センター 消化器内科), 木村 宗士(北海道医療センター 消化器内科), 大原 行雄(北海道医療センター 消化器内科)
抄録 症例は,40代女性.朝排便後に腹痛が出現し,増強したため夜間救急病院を受診した.腹膜刺激症状,バイタル所見に異常を認めなかった.レントゲンではニボー像を呈し,腸閉塞と考えられたため,当院へ救急搬送された.腹部CT検査から,横行結腸に閉塞起点を認める横行結腸軸捻転と考え,入院となった.軸捻転は改善せず,手術適応と考え外科とコンサルトした所,解剖異常を指摘された.結果,上記症例の診断は腸回転異常症であった.経過は,入院6日目に外科で手術が行われ,術後経過も良好であり,入院から19日目に退院した. 腸回転異常症は,症候性は,6000人に1人.非症候性を含めると200-500人に1人認められるとされている.一般的には幼少期に発見されると思われているが, 約半分が18歳以上で発見され,予想外に成人での発見が多い.画像診断において,解剖学的背景をきちんと理解できているかどうかは非常に重要である.今回術前の診断が非常に難しかった症例を経験したので報告する.
索引用語 腸回転異常症, 画像診断