セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
177:Cold polypectomy導入期における安全性の検討
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演者 |
栗原 弘義(手稲渓仁会病院 消化器病センター) |
共同演者 |
田沼 徳真(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 浦出 伸治(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 田中 一成(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 野村 昌史(手稲渓仁会病院 消化器病センター), 真口 宏介(手稲渓仁会病院 消化器病センター) |
抄録 |
【背景】National polyp studyの追跡結果から、clean colonによって大腸癌による死亡率が有意に低下することが示された。そのため、大腸内視鏡施行時には小ポリープを含めた全腫瘍性ポリープの切除を考慮する必要があるが、従来の通電によるポリープ切除では時間と手間・コストがかかりすぎる問題がある。当院では、小ポリープ切除のより簡便な方法としてCold polypectomyを2013年1月に導入した。【目的】Cold polypectomy導入期における安全性を評価する。【対象と方法】2013年1月から2013年10月までに施行されたCold polypectomy症例を対象として、その背景や施行状況をレトロスペクティブに評価する。【結果】Cold polypectomyは118症例203病変に対して施行された。施行病変の肉眼型はsessile159病変 ,pedunculated44病変であった。病変回収率は97.0%、大きさは平均4.6mm(2-10mm)であり、5mm未満のポリープの割合は49.8%であった。施行直後の止血処置(クリップ)は13病変(6.4%)に施行されていた。時期別に検討すると、導入前期(開始から101病変目まで)では11病変、後期(102病変目以降)では2病変であり、導入前期に施行直後の止血処置が多い傾向があった。後出血は1例も認めなかった。 【考察】これまでのCold polypectomyに関する報告では、安全性や通常の通電を用いる方法と比較しての手技時間の有意な短縮が報告されている。手技直後に少量の出血は必発であるが、ほとんどは自然止血されるため止血処置が必要となることは少ない。また、通電のburning effectによる潰瘍の深掘れがないために後出血は来しにくいものと思われる。【結語】Cold polypectomyは小ポリープを安全に切除できる簡便な手技と考えられる |
索引用語 |
cold polypectomy, 大腸 |