セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 011:当院における単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術189例の検討 |
演者 | 山本 和幸(KKR札幌医療センター斗南病院) |
共同演者 | 北城 秀司(KKR札幌医療センター斗南病院), 奥芝 俊一(KKR札幌医療センター斗南病院), 大場 光信(KKR札幌医療センター斗南病院), 森 綾乃(KKR札幌医療センター斗南病院), 岩城 久留美(KKR札幌医療センター斗南病院), 加藤 航司(KKR札幌医療センター斗南病院), 境 剛志(KKR札幌医療センター斗南病院), 小野田 貴信(KKR札幌医療センター斗南病院), 鈴木 善法(KKR札幌医療センター斗南病院), 川原田 陽(KKR札幌医療センター斗南病院), 加藤 紘之(KKR札幌医療センター斗南病院) |
抄録 | 【背景】当院では2008年12月に単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術(単孔式Lap-C)を導入し、現在までに189例経験している。導入から現在までの術式の変遷と工夫および手術成績を報告する。【手術手技】導入当初より、臍部創から直接腹壁をトロカールで穿刺するマルチプルトロッカー法を施行してきた。直線的デバイスより挿入された左右の鉗子の可動域はconventionalな手術に比較して狭く、鉗子を平行に操作して無理に左右に鉗子を開くと、皮膚並びに筋膜に過度の緊張がかかってしまい皮膚の発赤や術後の創痛の原因となる。鉗子を前後に動かし、視野を確保することでこのような問題は解決されるが、手技の成熟までに若干の時間を要する。2012年からは彎曲鉗子を用いることにより、このような問題点が解消された。手首の回内、回外により臓器を左右に振ることが出来るため、鉗子同士の干渉もほとんど発生しない。鉗子間距離を取る必要がないために創長がトロッカーを挿入できる最小限にすることが可能であり、導入当初は2.5cmの皮膚切開で行っていたが、現在は1.5cmの皮膚切開で手術を行っており、術創はほとんど認識不能となる。【結果】平均年齢は55.7歳、手術時間中央値は75分であった。出血量中央値は5ml、術後平均在院日数4.7日、術後合併症はいずれの症例にも認めなかった。トロッカー追加は胆嚢管縫合閉鎖を施行した1例のみに行った。【考察】単孔式Lap-Cの整容性は明白であり、手技の成熟に伴い定型化が可能となった。彎曲鉗子は単孔式手術特有の手術難度を低下させ、手術時間の短縮および創長の短縮を可能とした。【結語】単孔式Lap-Cは手術難度の問題を克服することにより、整容性の向上、侵襲の軽減の点から、今後の標準手術となることが期待される。 |
索引用語 | 胆石症, 単孔式腹腔鏡手術 |