セッション情報 一般演題

タイトル 047:

好酸球性食道炎の1例

演者 寺門 洋平(札幌厚生病院 第1消化器科)
共同演者 柳原 志津妃(札幌厚生病院 第1消化器科), 賀集 剛賢(札幌厚生病院 第1消化器科), 道上 篤(札幌厚生病院 第1消化器科), 鈴木 肇(札幌厚生病院 第1消化器科), 乙黒 雄平(札幌厚生病院 第1消化器科), 西岡 均(札幌厚生病院 第1消化器科), 渡邊 義行(札幌厚生病院 第1消化器科), 萩原 武(札幌厚生病院 第1消化器科), 前田 聡(札幌厚生病院 第1消化器科), 小澤 広(札幌厚生病院 第1消化器科), 黒河 聖(札幌厚生病院 第1消化器科), 今村 哲理(札幌厚生病院 第1消化器科)
抄録 症例は40代女性,つかえ感にて当科受診となる.上部消化管内視鏡検査では,食道粘膜の白斑,縦走する溝状陥凹,気管様狭窄を認めた.内視鏡所見より好酸球性食道炎を疑い,食道粘膜の病理組織検査および末梢血の白血球分画を施行した.食道粘膜の病理組織検査では食道上皮内に20個/HPF以上の好酸球浸潤を認め,末梢血中に好酸球増多を認めたため,好酸球性食道炎と考えられた.治療はステロイドの投与も考慮されたが,ラベプラゾール10mgにて行った.治療2ヶ月後には自覚症状は消失し,上部消化管内視鏡検査では食道粘膜の白斑,縦走する溝状陥凹も改善傾向にあった.食道粘膜の病理組織検査でも好酸球浸潤は改善傾向で,末梢血でも好酸球も減少傾向にあり,そのままラベプラゾール 10mgの内服を継続している.好酸球性食道炎は好酸球浸潤により慢性症炎を来す原因不明の疾患であり,近年欧米にて報告例が増加傾向であるが本邦では比較的まれな疾患であり,若干の文献的考察を加えて報告をする.
索引用語 好酸球性食道炎, 好酸球性消化管障害