セッション情報 | 専修医セッション(卒後3-5年) |
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タイトル | 033:仮性膵嚢胞による閉塞性黄疸及び十二指腸狭窄の経過中に、嚢胞の十二指腸への瘻孔形成により自然治癒を得た一例 |
演者 | 近藤 春彦(上尾中央総合病院) |
共同演者 | 和久津 亜紀子(上尾中央総合病院), 大舘 幸太(上尾中央総合病院), 柴田 昌幸(上尾中央総合病院), 外處 真道(上尾中央総合病院), 山城 雄也(上尾中央総合病院), 片桐 真矢(上尾中央総合病院), 平井 紗弥可(上尾中央総合病院), 三科 友二(上尾中央総合病院), 深水 雅子(上尾中央総合病院), 長澤 邦隆(上尾中央総合病院), 明石 雅博(上尾中央総合病院), 渡邉 東(上尾中央総合病院), 笹本 貴広(上尾中央総合病院), 土屋 昭彦(上尾中央総合病院), 西川 稿(上尾中央総合病院), 山中 正己(上尾中央総合病院) |
抄録 | 症例は48歳、男性。主訴は数日間続く嘔吐と食事摂取困難。既往歴は特記事項なし。大量の飲酒歴あり。2013年6月に上記主訴にて近医を受診し上部消化管内視鏡検査(EGD)を施行したところ、十二指腸狭窄による胃内の食物残渣の大量貯留を認め、精査加療目的にて当院へ紹介となった。来院時採血では脱水によるBUN/Creの上昇と、血中膵アミラーゼ・肝胆道系酵素の上昇を認めた。腹部単純CTを施行したところ、膵腫大と膵周囲への炎症波及、仮性膵嚢胞、仮性膵嚢胞による総胆管圧迫・十二指腸狭窄を認め、アルコールによる慢性膵炎急性増悪、急性腎前性腎不全、閉塞性黄疸の診断で入院となる。急性腎不全及び急性膵炎の治療を優先し、大量輸液と抗生剤投与、蛋白酵素阻害薬の投与を開始したが、腎機能が増悪傾向である為に第2病日に持続的血液濾過透析を開始した。第3病日にエンドトキシン吸着を施行。腎不全、膵炎に関しては改善を得られたが閉塞性黄疸は遷延していた。第6病日にEGDを施行したところ、十二指腸狭窄は解除され乳頭部に瘻孔形成を認めた。同日の採血では肝胆道系酵素の低下がみられており、十二指腸瘻孔形成により仮性膵嚢胞が縮小し、閉塞性黄疸が解除されたものと考えられた。過去の文献では、仮性膵嚢胞による閉塞性黄疸に対し、人工的に内視鏡ドレナージを行うことで治癒した報告は多く存在するが、仮性膵嚢胞の十二指腸への瘻孔形成により自然治癒を得た報告は少ない。今回我々は、仮性膵嚢胞による閉塞性黄疸及び十二指腸狭窄の経過中、嚢胞の十二指腸への瘻孔形成により自然治癒を得た一例を経験したので文献的考察を含めて報告する。 |
索引用語 | 仮性膵嚢胞, 十二指腸狭窄 |