セッション情報 | 専修医セッション(卒後3-5年) |
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タイトル | 026:ペグインターフェロン・リバビリン療法後にリバウンドし、その後ウイルスの自然排除が成立したC型慢性肝炎の1例 |
演者 | 有本 純(横浜市立大学附属病院 消化器内科) |
共同演者 | 留野 渉(横浜市立大学附属病院 消化器内科), 佐野 光一(湘南病院 内科), 阿部 邦彦(湘南病院 内科), 和田 優(湘南病院 内科), 酒井 隆行(湘南病院 内科), 中田 佳延(湘南病院 内科), 森 泉(湘南病院 内科), 吉武 典昭(湘南病院 内科), 中島 淳(横浜市立大学附属病院 消化器内科), 斉藤 聡(横浜市立大学附属病院 消化器内科) |
抄録 | 症例は49歳、男性。8歳から出血傾向を認め、von Willebrand(vWD)病の診断で血液製剤の投与を受けていた。vWDについて当院血液内科で経過観察されていた。20歳代でHCV陽性を指摘されたが、ALTは正常であったため経過観察となっていた。48歳の時に上部消化管出血疑いで血液内科より当科紹介受診となり、この時HCV-RNA陽性を再度指摘された。C型肝炎ウイルスはGenotype 2b、HCV-RNA 6.4 LogIU/mlの高ウイルス量であった。このためウイルス排除を目的としたペグインターフェロン・リバビリン (PEG-RBV) 併用療法の開始となった。インターフェロン投与10週後に再度消化管出血で貧血が著明となったため、リバビリン内服を減量した。その後、鉄欠乏性貧血に対し鉄剤投与で対応したが、十分量のリバビリンが内服可能となるヘモグロビン量まで回復しなかった。一方、ペグインターフェロンは24週間、目的の投与量が完遂可能であった。治療終了後より4週目にはALT 18 IU/Lと正常であったが、HCV-RNAは4.1 LogIU/mlと陽転化し再燃と診断された。8週後にはALT 103 IU/L、HCV-RNA 6.2 LogIU/mlとウイルス量の増加と初めてALTの異常値を認めた。12週後はALT 165 IU/Lとさらに上昇したが、HCV-RNA <2.1 LogIU/mlと減少していた。このため14週後に再検査を行ったところ、この時にはALT 24 IU/Lと正常化し、 HCV-RNAは検出感度以下となっていた。以後1年間HCV-RNA未検出が継続している。インターフェロン治療後に再燃しウイルス量が低下した段階でインターフェロン治療を再開するリバウンド療法の報告はあるが、最終的にウイルスが自然排除された報告は多くなく、示唆に富む症例と考え文献的考察を含めて報告する。 |
索引用語 | C型慢性肝炎, リバウンド |