セッション情報 研修医セッション(卒後2年迄)

タイトル 062:

難治性消化性潰瘍から機能性膵内分泌腫瘍,多発内分泌腫瘍1型と診断し,経過観察としている一例

演者 露木 和彬(防衛医科大学校病院内科学講座2)
共同演者 井上 悌仁(防衛医科大学校病院内科学講座2), 成松 和幸(防衛医科大学校病院内科学講座2), 尾崎 隼人(防衛医科大学校病院内科学講座2), 古橋 廣嵩(防衛医科大学校病院内科学講座2), 山下 允孝(防衛医科大学校病院内科学講座2), 安江 千尋(防衛医科大学校病院内科学講座2), 堀内 和樹(防衛医科大学校病院内科学講座2), 吉松 亜希子(防衛医科大学校病院内科学講座2), 安武 優一(防衛医科大学校病院内科学講座2), 佐藤 宏和(防衛医科大学校病院内科学講座2), 佐藤 伸悟(防衛医科大学校病院内科学講座2), 八月朔日 秀明(防衛医科大学校病院内科学講座2), 碓井 真吾(防衛医科大学校病院内科学講座2), 渡辺 知佳子(防衛医科大学校病院内科学講座2), 高本 俊介(防衛医科胃大学校病院 光学医療診療部), 冨田 謙吾(防衛医科大学校病院内科学講座2), 川口 淳(防衛医科大学校病院内科学講座2), 穂苅 量太(防衛医科大学校病院内科学講座2), 永尾 重昭(防衛医科胃大学校病院 光学医療診療部), 三浦 総一郎(防衛医科大学校病院内科学講座2)
抄録 【症例】75歳女性【主訴】心窩部痛,嘔気,黒色便【現病歴】平成24年11月上旬より心窩部痛、嘔気が出現し,症状が強いため,近医の消化器内科を受診され,治験に参加し元々内服していたランソプラゾールから新規薬に変更し、症状は改善した.2週間内服後、休薬中に症状再燃し,平成25年1月上旬黒色物を嘔吐し,再診したが,症状が強くなっているために当院を紹介された.【入院後経過】上部消化管内視鏡検査で食道と十二指腸に多発する潰瘍を認め,入院時に高Ca血症を認めた.副甲状腺腺腫摘出の既往もあり,PTH,ガストリン高値で,造影CTで膵頭部から尾部に早期濃染される6mm台の結節を多数認め,機能性膵内分泌腫瘍と診断した.また,父親,兄弟,子供に尿路結石や副甲状腺腺腫,脳腫瘍をもつ家族歴があり,副甲状腺機能亢進症,ガストリン,プロラクチンの2つ以上の内分泌腺の病変があり,多発内分泌腫瘍1型と診断した.EUS-FNAで神経内分泌マーカーが陽性であり,神経内分泌腫瘍と診断し,厳重な画像フォローでは腫瘍径に変化なく,悪性を示唆する所見はみられず,経過観察としている【考察】今回我々は難治性消化性潰瘍から機能性内分泌腫瘍,多発内分泌腫瘍1型と診断し,経過観察としている一例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.
索引用語 膵内分泌腫瘍, MEN1型