セッション情報 | 専修医セッション(卒後3-5年) |
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タイトル | 014:下部消化管内視鏡で診断した特発性腸間膜静脈硬化症の1症例 |
演者 | 佐々木 翔一(日立製作所 日立総合病院) |
共同演者 | 岡 裕爾(日立製作所 日立総合病院), 平井 信二(日立製作所 日立総合病院), 谷中 昭典(日立製作所 日立総合病院DELIMITER筑波大附属病院日立社会連携教育研究センター), 鴨志田 敏郎(日立製作所 日立総合病院), 柿木 信重(日立製作所 日立総合病院), 大河原 敦(日立製作所 日立総合病院), 大河原 悠(日立製作所 日立総合病院), 綿引 隆久(日立製作所 日立総合病院), 遠藤 壮登(日立製作所 日立総合病院), 竹内 千尋(日立製作所 日立総合病院) |
抄録 | 【症例】症例は65歳、女性。嘔気,腹痛を主訴に当院受診。受診時右下腹部に圧痛,反跳痛を認め,血液検査では炎症反応の上昇を認めた。造影CT施行したところ上行結腸、S状結腸に壁肥厚を認めた。右下腹部痛の症状が強いため入院となった。保存的加療を開始したところ、腹部症状は徐々に改善し、食事開始後も症状再燃は認めなかった。下部消化管内視鏡検査では、回腸末端には軽度発赤を認めるのみであったが、上行結腸から横行結腸右側にまで白苔を伴う潰瘍病変が散在していた。また、S状結腸から盲腸まで、大腸粘膜の色調は青褐色を呈していた。病理組織結果では回腸から直腸にまで粘膜固有層内の膠原線維沈着があり、血管周囲に膠原繊維の沈着が目立つ所見がみられ、特発性腸間膜静脈硬化症と診断した。本症例では5年前から黄連解毒丸、桂枝茯苓丸の漢方薬を内服していた。特発性腸間膜静脈硬化症は腸間膜静脈の硬化のため血流の還流障害をきたすことにより生じるとされているが,病因としては未だ明らかにはされていない。近年,漢方薬との関連が示唆される報告が増加しており,今回われわれも漢方薬長期服用患者に発症した特発性腸間膜静脈硬化症の1例を経験したため、文献的考察も踏まえ報告する。 |
索引用語 | 特発性腸間膜静脈硬化症, 漢方薬 |