セッション情報 一般演題

タイトル 97:

深達度診断が困難であった1+2b型胆嚢粘膜癌の1例

演者 小路 裕(国立病院機構 東京病院 消化器内科 )
共同演者 井利 雅信(国立病院機構 東京病院 消化器内科 ), 田中 晃久(国立病院機構 東京病院 消化器内科 ), 上司 裕史(国立病院機構 東京病院 消化器内科 )
抄録 症例は73歳男性。他院で胆嚢ポリープ経過観察していたところ増大傾向にあるため精査目的で当院紹介入院となった。腹部超音波では、胆嚢底部に広基性で約16mm大の隆起性病変を認め内部は均一であった。MRCPでは横断面T2で胆嚢内に約15mm大の広基性の無信号領域認め、胆嚢管より中枢の総胆管の拡張を認めた。造影CTでは同部位に腫瘤を認め造影早期にて濃染し、超音波内視鏡行ったところ15x10mm大の1型隆起性病変を認め辺縁は結節状、内部は比較的均一な低エコーを呈した。周囲には2b様病変が拡がっていた。以上から胆嚢癌で深達度はM~SS浅層と診断し手術を行った。病理診断は隆起部において腺腫成分を伴った乳頭管状腺癌(moderately differentiated papillotubular adenocarcinoma およびadenoma )で、深達度はm, Bm0,hm0,em,ly-, v- ,pn-,n0であった。本症例のように外側高エコー層が保たれ広基性で内部が均一低エコーを示すものは術前深達度診断が困難で、時に進行癌が含まれる場合があり注意が必要であると考えられた。
索引用語 胆嚢がん, 診断