セッション情報 専修医セッション(卒後3-5年)

タイトル 23:

腹腔内出血を合併した急性膵炎の1例

演者 河野 直哉(大森赤十字病院 消化器内科)
共同演者 須藤 拓馬(大森赤十字病院 消化器内科), 芦苅 圭一(大森赤十字病院 消化器内科), 関 志帆子(大森赤十字病院 消化器内科), 鶴田 晋佑(大森赤十字病院 消化器内科), 高橋 昭裕(大森赤十字病院 消化器内科), 千葉 秀幸(大森赤十字病院 消化器内科), 井田 智則(大森赤十字病院 消化器内科), 諸橋 大樹(大森赤十字病院 消化器内科), 後藤 亨(大森赤十字病院 消化器内科)
抄録 症例は68歳男性。既往歴は40歳代に脂質異常症、高尿酸血症を指摘された。平成24年10月、上腹部痛を自覚し近医を受診。胆嚢炎を疑われ当科紹介受診。急性膵炎と診断し、精査加療目的に緊急入院となった。嗜好歴として焼酎1-2合/日を約50年間。BMI 27.5と肥満、上腹部に圧痛を著明に認めた。血液検査では白血球数・血中アミラーゼ値の上昇と腹部造影CTにて膵頭部の腫大と周囲の脂肪織濃度の上昇を認め軽症急性膵炎と診断。その後、膵炎の重症化に伴い貧血の進行と腹腔内に液体貯留が出現。腹腔内出血を疑い腹部造影CTを施行した。造影早期に濃染する点状病変を認め、仮性動脈瘤の可能性を考えた。腹部血管造影検査を行い、下膵十二指腸動脈(IPDA)に嚢胞状に拡張した仮性動脈瘤を認めた。IVRによるコイル塞栓術を施行し救命し得た。本症例は急性膵炎に合併した仮性動脈瘤が破裂し腹腔内出血をきたした。疫学や発生機序、治療法などについて文献的考察を含め報告する。
索引用語 急性膵炎, 仮性動脈瘤