セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 94:S状結腸癌に合併した閉塞性大腸炎の一例 |
演者 | 木村 聡(帝京大学医学部附属病院 内科) |
共同演者 | 川島 悠(帝京大学医学部附属病院 内科), 青柳 仁(帝京大学医学部附属病院 内科), 安達 運(帝京大学医学部附属病院 内科), 三浦 孝太郎(帝京大学医学部附属病院 内科), 白井 告(帝京大学医学部附属病院 内科), 磯野 朱里(帝京大学医学部附属病院 内科), 江波戸 直久(帝京大学医学部附属病院 内科), 三浦 亮(帝京大学医学部附属病院 内科), 阿部 浩一郎(帝京大学医学部附属病院 内科), 相磯 光彦(帝京大学医学部附属病院 内科), 高森 頼雪(帝京大学医学部附属病院 内科), 山本 貴嗣(帝京大学医学部附属病院 内科), 石井 太郎(帝京大学医学部附属病院 内科), 喜多 宏人(帝京大学医学部附属病院 内科), 久山 泰(帝京大学医学部附属病院 内科), 田中 篤(帝京大学医学部附属病院 内科), 滝川 一(帝京大学医学部附属病院 内科), 近藤 福雄(帝京大学医学部附属病院 病理) |
抄録 | 症例は72歳女性。左下腹部痛を主訴に当科受診。血液検査にて小球性貧血と炎症反応上昇、脱水所見を認め、直腸診では凝血塊付着を認めた。CT検査では横行結腸から下行結腸にかけての壁肥厚と周囲脂肪織濃度上昇を認め、虚血性腸炎が示唆され、禁食・抗生剤投与で治療開始した。第8病日に大腸内視鏡検査を施行したところ全周性2型のS状結腸癌を認め、CTにて壁肥厚を認めた部位に一致して腫瘍より口側の粘膜肥厚、発赤、潰瘍を認めた。S状結腸癌に伴う閉塞性大腸炎と考え、第17病日に腹腔鏡補助下左半結腸切除術を施行した。主病変はS状結腸に腫瘤として確認され、下行結腸は腸管の狭小化を認め漿膜が白色調に変色していた。腫瘍より30cm口側の拡張良好な正常漿膜部位で切離した。切除標本は46cm、腫瘍は6.5x3.5cmの全周性2型病変で、病理組織学的に漿膜下層浸潤を認めるS状結腸癌(tub1>tub2)、N1と診断され、Stage3Bであった。腫瘍の口側30cmの粘膜は褐色調でびらん・潰瘍を認め、病理組織学的には粘膜上皮が保たれた部分では立ち枯れ壊死が認められ、虚血性変化として矛盾せず、閉塞性大腸炎と診断された。術後、S状結腸癌Stage3Bに対し補助化学療法としてUFT+LV内服開始、再発なく現在外来にて治療継続中である。虚血性腸炎との鑑別に大腸癌に伴う閉塞性大腸炎を考慮する必要があると思われた。 |
索引用語 | 閉塞性大腸炎, 大腸癌 |