セッション情報 一般演題

タイトル 92:

パテンシーカプセルを使用した腸管ベーチェット病の一例

演者 中岫 奈津子(武蔵野赤十字病院 消化器科)
共同演者 高田 ひとみ(武蔵野赤十字病院 消化器科), 松田 秀哉(武蔵野赤十字病院 消化器科), 村岡 優(武蔵野赤十字病院 消化器科), 金子 俊(武蔵野赤十字病院 消化器科), 山下 和子(武蔵野赤十字病院 消化器科), 服部 伸洋(武蔵野赤十字病院 消化器科), 玉城 信治(武蔵野赤十字病院 消化器科), 安井 豊(武蔵野赤十字病院 消化器科), 大崎 理英(武蔵野赤十字病院 消化器科), 鈴木 祥子(武蔵野赤十字病院 消化器科), 細川 貴範(武蔵野赤十字病院 消化器科), 上田 研(武蔵野赤十字病院 消化器科), 土谷 薫(武蔵野赤十字病院 消化器科), 中西 裕之(武蔵野赤十字病院 消化器科), 板倉 潤(武蔵野赤十字病院 消化器科), 高橋 有香(武蔵野赤十字病院 消化器科), 黒埼 雅之(武蔵野赤十字病院 消化器科), 泉 並木(武蔵野赤十字病院 消化器科)
抄録 【症例】19歳男性【主訴】下痢、腹痛【既往歴】喘息【現病歴】2ヶ月にわたり咽頭痛が持続し、その後5-6行/日の水様性下痢、腹痛、左足関節腫脹が出現し2週間後、腹部症状が増悪し、発熱、口腔内アフタ多発、右眼瞼腫脹を認め近医へ入院した。ホスホマイシンにて治療開始するも改善せず、4日後に肛門痛が出現し、陰嚢・陰茎部潰瘍複数認め当院へ転院となった。【経過】来院時口腔内アフタ、毛嚢炎様皮疹、外陰部潰瘍および消化器症状を認め、不全型の腸管型ベーチェットと診断した。針反応は陰性、HLA-B51(-),B52(+)であった。入院後第4病日内視鏡検査を予定していたが実施直前に悪寒戦慄が出現しプレドニゾロン30mgを開始し翌日より解熱し、主症状・消化器症状共に改善した。第8病日に行った上部消化管内視鏡では食道に散在するうち抜き潰瘍を認めた。下部消化管内視鏡ではS状結腸に介在粘膜正常の多発する深掘れ潰瘍および炎症性ポリープを認めた。介在粘膜の炎症は軽度であった。穿孔の危険性が高いと考えS状結腸より口側の観察はおこなわなかった。潰瘍の辺縁から採取した生検検体からは明らかな非乾酪性肉芽腫は認めなかった。第11病日に行った注腸検査ではS状結腸に全周性の粘膜不整像と、全結腸に散在する潰瘍性病変を認め、肝彎曲付近に2か所狭窄を認めた。内視鏡による狭窄部の観察が必要と考えたが、経口腸管洗浄剤による前処置が安全に行えるかを判断するため第24病日にパテンシーカプセルを使用し開通性ありと判定し、第28病日下部消化管内視鏡を施行した。注腸にて狭窄と思われた部位は炎症による浮腫は認めるものの線維性の狭窄は認めなかった。全結腸および終末回腸を観察し、全結腸に多発潰瘍を認めた。潰瘍は第8病日と比較しやや改善傾向であった。終末回腸には明らかな潰瘍は認めなかった。現在再燃無く、PSL漸減中である。【結語】注腸検査にて狭窄が疑われたがパテンシーカプセルにて安全性を確認したうえで内視鏡にて狭窄がないことを確認しえた腸管ベーチェットの一例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 腸管ベーチェット, 潰瘍