セッション情報 一般演題

タイトル 86:

胃食道逆流による狭窄に対して定期的拡張術で維持されている2症例

演者 太田 正穂(東京女子医科大学 消化器外科)
共同演者 成宮 孝祐(東京女子医科大学 消化器外科), 工藤 健司(東京女子医科大学 消化器外科), 山本 雅一(東京女子医科大学 消化器外科)
抄録 高度の逆流性食道炎による障害の一つに食道狭窄をみとめることがある。通過障害があれば手術治療も考慮されるべきであるが、全身状態などにより困難な場合も少なくない。今回定期的拡張術で通過を維持している2症例を報告する。
症例1 70才男性。既往歴:アルコール性肝障害。3年前から摂食時の通過障害を自覚していたが、2012年12月に症状の増悪をみとめたため他院受診。内視鏡拡張術を施行されたが軽快しないため当科紹介となった。上部消化管内視鏡にて上切歯から39~41cmにPinHall状の狭窄をみとめ。中部食道まで輪状の瘢痕をみとめた。12-15mmバルーンで1~2.5atm、3分間拡張し、内視鏡は容易に通過した。狭窄の肛門側では円柱上皮化をみとめた。ヘルニア2 cm。2回目は1週間後の15-18mmバルーンで1.5~3atm、3分間拡張、3回目は同条件で2週間後に施行し、以後ラベプラゾール10mg/日内服下に2ヶ月毎程度の拡張で経口摂取可能な状態となっている。手術治療は本人拒否によりおこなっていない。
症例2 69才男性。既往歴:精神発達障害。10年前から通過障害があったが増悪するため前医受診、食道狭窄を指摘され当科紹介。上部消化管内視鏡にて上切歯から32cm~39 cm(EGJ)で円柱上皮化、35~36cmで食道の全周性狭窄をみとめた。ヘルニア3 cm。15~18mmバルーンで2 ~3 atm、3分間拡張し内腔拡張をみとめた。本症例はラベプラゾール10mg/日内服下に以後2.5ヶ月毎の拡張で経口摂取を維持している。
拡張術で維持可能な2例を経験したが、効果不十分な症例では他治療を検討すべきと思われる。
索引用語 食道狭窄, 胃食道逆流症