セッション情報 研修医セッション(卒後2年迄)

タイトル 60:

低侵襲性治療によりいずれも根治し得た、胃、肝、上行結腸の3重癌症例

演者 菅野 幸太(高崎総合医療センター消化器病センター消化器科)
共同演者 高木 均(高崎総合医療センター消化器病センター消化器科), 星野 崇(高崎総合医療センター消化器病センター消化器科), 林 絵理(高崎総合医療センター消化器病センター消化器科), 上原 早苗(高崎総合医療センター消化器病センター消化器科), 宮前 直美(高崎総合医療センター消化器病センター消化器科), 長沼 篤(高崎総合医療センター消化器病センター消化器科), 工藤 智洋(高崎総合医療センター消化器病センター消化器科), 戸谷 裕之(高崎総合医療センター消化器病センター外科), 清水 尚(高崎総合医療センター消化器病センター外科), 茂木 陽子(高崎総合医療センター消化器病センター外科), 小山 佳成(群馬大学重粒子線医学研究センター), 渋谷 圭(群馬大学重粒子線医学研究センター), 大野 達也(高崎総合医療センター消化器病センター外科DELIMITER群馬大学重粒子線医学研究センター)
抄録 【症例】70歳代後半女性. C型肝炎のscreening中に肝S5に最大径5cmの腫瘍濃染像を認め、AFP 32ng/ml, PIVKAII 4240 mAU/ml,より肝細胞癌(HCC)として治療目的で、2012年10月紹介入院となった。TACE前のscreeningで胃角部大彎にIIa+IIc病変認め、生検で高分化型管状腺癌であった.さらに下部消化管精査で上行結腸に約2.5cm大のIsポリープを認め、生検ではtubulovillous adenomaであったが、大きさからも癌の合併が疑われた。高齢でもありご本人、ご家族ともに低侵襲性治療を望まれたため、それぞれ以下のごとく治療を行った。HCCに対してはミリプラチン併用TACE、その1か月後胃がんに対してESDを施行し病理学的にIIa+IIc, 10x13mm大, tub1腺癌, m, ly0, v0,断端陰性であり完全切除を確認した。その2か月後、TACE後残存HCCに対して4分割で52.8Gyの重粒子線治療を施行。その6か月後にHCC制御を確認し、腹腔鏡補助下拡大右半結腸切除施行した。病理学的にtype1, 23x15mm大, tub1腺癌, sm1,ow(-), aw(-), ly0, v0, n0であった。入院期間は胃ESDが8日間、肝はTACE8日+重粒子9日で計17日間、上行結腸癌腹腔鏡下手術は8日間と総計約1か月間であり、特に重篤な合併症もなく経過良好である。【考察】今後癌患者の高齢化に伴い、多重癌であっても低侵襲性治療により根治を目指す患者は増加すると考えられ、その典型例として本症例を提示した。当患者は腹部には腹腔鏡下結腸切除のわずかな術創があるのみで3重癌を克服し合併症もなく元気に通院されている。
索引用語 重複癌, 低侵襲性治療