セッション情報 研修医セッション(卒後2年迄)

タイトル 65:

自己免疫性膵炎、硬化性胆管炎に下肢深部静脈血栓症を伴う後腹膜線維症を同時合併した全身性IgG4関連疾患の一例

演者 萩原 弘幸(桐生厚生総合病院 内科)
共同演者 山田 俊哉(桐生厚生総合病院 内科), 新井 洋佑(桐生厚生総合病院 内科), 古谷 健介(桐生厚生総合病院 内科), 飯塚 圭介(桐生厚生総合病院 内科), 野中 真知(桐生厚生総合病院 内科), 竝川 昌司(桐生厚生総合病院 内科), 飯田 智広(桐生厚生総合病院 内科), 鏑木 大輔(しらかわ診療所 内科), 丸山 秀樹(上牧温泉病院 内科)
抄録 【症例】72歳男性【主訴】黄疸【現病歴】当院糖尿病内科へ糖尿病、高血圧にて、外科へS状結腸癌術後にて通院されていた。2013年4月糖尿病内科定期受診時に眼球結膜黄疸認め、血液検査上肝胆道系酵素上昇あり、精査目的に当科紹介となった。【入院後経過】CT画像で膵全体に腫脹ありcapsule like lim様であった。下部胆管で閉塞あり、上流胆管拡張、後腹膜に低濃度病変あり、同部位で右総腸骨静脈狭窄あり、右総腸骨静脈血栓認めた。IgG4 547mg/dlと高値であり、全身性IgG4関連疾患(自己免疫性膵炎、硬化性胆管炎、後腹膜線維症)と考えられ、後腹膜線維症により右総腸骨静脈狭窄を来し、下肢深部静脈血栓症を生じているものと思われた。同日ERCP施行し、胆管狭窄部より胆管ブラシ・胆汁吸引細胞診と乳頭部より生検施行し、胆管ステント留置を行った。膵管造影では主膵管全体にまだらな不整狭窄像あり、典型的なAIP像であった。入院の上、下肢深部静脈血栓症に対してヘパリン持続静注開始となった。第8病日PSL40mg/dayにて開始。第29病日のCTでは病変改善傾向であった。その後徐々にPSL漸減し第59病日退院。外来でのCTで後腹膜線維症病変が改善するに伴い下肢静脈血栓症も消失認めた。現在外来にてPSL漸減中。【考察】自己免疫性膵炎に硬化性胆管炎を合併する頻度は74%であり、後腹膜線維症を合併する頻度は12.5%であると報告されている。後腹膜線維症に下肢深部静脈血栓症を合併した報告は医中誌で検索した範囲では10例認めた。今回我々は、閉塞性黄疸を契機に診断され、自己免疫性膵炎、硬化性胆管炎に加えて、後腹膜線維症による総腸骨静脈狭窄を生じ、それにより下肢深部静脈血栓症を併発した全身性IgG4関連疾患の一例を経験し、貴重な一例と思われた。
索引用語 IgG4, 下肢深部静脈血栓症