セッション情報 専修医セッション(卒後3-5年)

タイトル 14:

若年B型慢性肝炎症例に対するPEG-IFN治療の検討

演者 遠藤 佑香(がん・感染症センター都立駒込病院肝臓内科)
共同演者 今村 潤(がん・感染症センター都立駒込病院肝臓内科), 木村 公則(がん・感染症センター都立駒込病院肝臓内科), 佐伯 俊一(がん・感染症センター都立駒込病院肝臓内科), 林 星舟(がん・感染症センター都立駒込病院肝臓内科)
抄録 【背景】HBV持続陽性患者における抗ウイルス療法の長期目標はHBs抗原の陰性化であり、その治療方針は年齢、挙児希望の有無、血清ALT値、血中HBVDNA量、HBe抗原、genotype、感染経路、肝組織所見などを総合的に評価して決定されている。特に挙児希望のある若年のHBe抗原陽性B型慢性性肝炎患者に対してはIFN治療が第一選択となっている。今回、当院で経験した若年B型慢性肝炎に対するPEG-IFN治療の治療経過とその効果について検討した。【対象・方法】対象はPeg-IFNα2a投与を行った若年B型慢性肝炎症例5例。男性2人、女性3人、年齢は24歳~37才、全例genotype C。治療前のHBV DNAは平均6.8 log copy/ml(3.1/ 5.1/ 8.1/ 8.8/ 8.9)。5例中2例に過去のIFN治療歴を認めた。1例はエンテカビル短期投与後に4週の重複期間を経てPeg-IFNα2a治療にスイッチ、1例はIFNα長期投与よりPeg-IFNα2a治療へのスイッチ、3例はPeg-IFNα2a単独初回治療であった。Peg-IFNα2aの治療期間は44週~48週が4人、38週(治療継続中)が1人。治療によるHBV DNA、HBs抗原・抗体、HBe抗原・抗体および肝機能の推移について検討した。【結果】1)HBV DNAはPEG-IFNα2a治療開始後に全例で低下し、3例で検出感度以下となった。HBe抗体は5例中3例が治療開始時に陽性であり、陰性であった2例では治療期間中にHBe抗体の陽性化を認めた。AST/ALTは全例で治療期間中に正常域内となり、治療終了後の4例は現時点(終了後観察期間4-10カ月)で正常域内に止まっている。HBs抗体が出現した症例はいなかった。【結語】若年B型慢性肝炎に対するPEG-IFNα2a治療は症例によっては治療期間中のHBV DNAの低下、HBe抗体の陽性化、肝機能障害の改善、投与終了後の一定期間の治療効果持続をもたらしうる。
索引用語 B型慢性肝炎, PEG-IFN