セッション情報 一般演題

タイトル 73:

再発食道裂孔ヘルニアに対して腹腔鏡下に再手術を施行した1例

演者 秋元 俊亮(東京慈恵会医科大学消化管外科)
共同演者 矢野 文章(東京慈恵会医科大学消化管外科), 小村 伸朗(東京慈恵会医科大学消化管外科), 坪井 一人(東京慈恵会医科大学消化管外科), 星野 真人(東京慈恵会医科大学消化管外科), 矢永 勝彦(同外科学講座)
抄録 食道裂孔ヘルニアに対する腹腔鏡下噴門形成術の治療成績は概ね90%と良好である.一方,術後再発に対する再手術症例の報告も散見される.今回われわれは,食道裂孔ヘルニア再発に対して腹腔鏡下噴門形成術を施行した症例を経験した. 症例は50歳代,男性.食道裂孔ヘルニアに対して6年前に他院で腹腔鏡下噴門形成術を施行された.手術の約1年後からおくびと食道下部違和感を認めた.上部消化管X線造影検査,上部消化管内視鏡検査,胸部CT検査で食道裂孔ヘルニア再発と診断し,再手術の適応と判断した.腹腔鏡下に観察すると食道裂孔が開大し,それに伴いwrapごと腹部食道が縦隔内に逸脱していた.食道裂孔縫縮とメッシュによる補強,Toupet噴門形成術を施行した.手術時間は256分で出血量は少量であった.術後経過良好で術後1日目で水分,2日目で食事を開始し,8日目に軽快退院し,術後1ヶ月が経過したがヘルニアの再発を認めていない.再発食道裂孔ヘルニア手術を経験し食道裂孔周囲の解剖の把握が非常に重要であった.再手術症例におけるポイントを含め報告する.
索引用語 再発食道裂孔ヘルニア, 腹腔鏡下噴門形成術