セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 74:家族性大腸腺腫症症例に合併した胃底腺ポリープの癌化による多発胃癌の1例 |
演者 | 齊藤 正昭(自治医科大学附属さいたま医療センター 一般・消化器外科) |
共同演者 | 清崎 浩一(自治医科大学附属さいたま医療センター 一般・消化器外科), 福田 臨太郎(自治医科大学附属さいたま医療センター 一般・消化器外科), 桑原 明菜(自治医科大学附属さいたま医療センター 一般・消化器外科), 高田 理(自治医科大学附属さいたま医療センター 一般・消化器外科), 力山 敏樹(自治医科大学附属さいたま医療センター 一般・消化器外科) |
抄録 | 家族性大腸腺腫症(以下FAP)症例では、約半数に胃弓隆部から胃角部までの胃底腺領域に胃底腺ポリープを合併することが知られているが、癌化するという報告は稀である。今回我々は、FAP症例に合併した胃底腺ポリープの癌化による多発胃癌の1例を経験したので報告する。 症例は70歳代女性。30歳代でFAPと診断。5年前にステージIIIbの大腸癌を合併し、大腸全摘術、2年前に子宮体癌、腹壁デスモイド腫瘍を合併し子宮全摘術、腫瘤摘出術の既往有り。定期的なサーベイランス目的に上部消化管内視鏡検査を施行したところ、胃弓隆部に無数の多発ポリープを認めた。径10mm大の2個について内視鏡的切除を施行したところ、SM浸潤胃癌であった。追加胃切除の目的で再入院し、胃全摘術(D1+郭清)を施行した。術後病理所見で、今回手術の目的となった病変は過形成ポリープ像が主体で、上皮内に高分化腺癌の像を認めた。それ以外の多発しているポリープも大腸腺腫に類似した異型を認め、その中に散在性に乳糖絨毛状構造を有する粘膜内癌の所見を認めた。 FAP症例の胃病変として多発胃底腺ポリープは散見されるが、胃底腺ポリープの癌化による多発胃癌の報告は極めて少ないため報告した。 |
索引用語 | 家族性大腸腺腫症, 胃癌 |