セッション情報 | 専修医セッション(卒後3-5年) |
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タイトル | 08:上腹部症状を契機に発見された胃石の一症例 |
演者 | 草野 祐実(獨協医科大学越谷病院 消化器内科) |
共同演者 | 片山 裕視(獨協医科大学越谷病院 消化器内科), 須田 季晋(獨協医科大学越谷病院 消化器内科), 豊田 紘二(獨協医科大学越谷病院 消化器内科), 北濱 彰博(獨協医科大学越谷病院 消化器内科), 関山 達彦(獨協医科大学越谷病院 消化器内科), 寺内 厳織(獨協医科大学越谷病院 消化器内科), 玉野 正也(獨協医科大学越谷病院 消化器内科) |
抄録 | 患者は76歳女性。平成25年3月、胃部不快感を主訴に近医受診し上部消化管内視鏡検査を施行された。胃内に胃石の存在をを疑われ当科に紹介された。再検査の上部消化管内視鏡検査では、胃体下部から前庭部にかけて5cmを超える黒色調の結石を認めた。深部への内視鏡挿入はスムースであった。鉗子で押すと結石は可動性はあるもののサイズが大きく非常に硬いため、内視鏡的な処置は困難であった。把持鉗子で一部破砕し検体を成分分析検査に提出したところ、結石の成分は98%がタンニンであり、自宅で採取できる柿の摂食が原因と思われた。CTでは胃石の描出は困難であったが、胃透視にて前庭部から体下部にかけて5×3cm大の透亮像を認めたが造影剤の流出障害は認めなかった。治療にコーラが有効であるという報告が散見される為、患者に摂取を推奨して経過観察を行った。その時点で、胃部不快感・通過障害などの症状は認めなかった。途中H.pyloriを除菌し成功した。5月・10月に経過観察のための上部消化管内視鏡検査を行ったところ、胃石の大きさは若干縮小しているように思われた。現在も外来にて経過観察を行っているが体重増加・耐糖能障害・高脂血症などの合併症は認めていない。胃石の治療に対してはコーラ溶解療法・内視鏡的治療・手術などが挙げられるが、若干の文献的考察を含めて報告する。 |
索引用語 | 胃石, タンニン |