セッション情報 一般演題

タイトル 30:

当院におけるC型慢性肝炎に対するPeg-IFN/Ribavirin/Telaprevir 3剤併用療法の治療成績

演者 戸島 洋貴(前橋赤十字病院)
共同演者 上野 敬史(前橋赤十字病院), 長島 多聞(独立行政法人国立病院機構西群馬病院), 小林 剛(長野原町へき地診療所), 田原 博貴(独立行政法人国立病院機構西群馬病院), 豊田 満夫(前橋赤十字病院), 須賀 孝慶(前橋赤十字病院), 長坂 昌子(前橋赤十字病院), 佐藤 洋子(前橋赤十字病院), 関口 雅則(前橋赤十字病院), 大塚 修(前橋赤十字病院), 飯塚 賢一(前橋赤十字病院), 新井 弘隆(前橋赤十字病院), 高山 尚(前橋赤十字病院), 阿部 毅彦(前橋赤十字病院), 柿崎 暁(群馬大学大学院医学系研究科病態制御内科), 佐藤 賢(群馬大学大学院医学系研究科病態制御内科)
抄録 【目的】Genotype 1b型高ウィルス量の難治性C型慢性肝炎に対しPeg-IFNα2b(PEG-IFN)+Ribavirin(RBV)+Telaprevir(TVR)の3剤併用療法は高い治療効果が期待される一方で重篤な副作用の出現が報告されている。今回当院における3剤併用療法の治療効果と安全性について検討した。【方法】2012年1月から2013年3月までに治療を開始したC型慢性肝炎17例。内訳は男性12例、女性5例、平均年齢58.3歳(43-70)。初回治療11例、前治療再燃4例、前治療無効2例。TVR 2250mg開始8例、1500mg開始9例であった。【成績】投与終了後24週でのHCV-RNA陰性化率(SVR24)は全体で76%(13/17)。前治療別では初回治療82%(9/11)、前治療再燃100%(4/4)、前治療無効0%(0/2)であり前治療再燃例で高かった。開始量別ではTVR2250mg開始100%(8/8)、1500mg開始56%(5/9)と、2250mg開始例で高かった。著効を得られなかった4例の内訳は、前治療無効が2例、副作用のための早期中断が1例、viral breakthroughが1例であった。副作用のため3剤のいずれか、または全てが中止となったものは7例あり、内容は強い倦怠感と食思不振(4例)、皮疹(2例) 、貧血(1例)であり貧血例では輸血を要した。一方、副作用のため8週以内に治療中断となったもののなかにも著効例がみられた。【結論】C型慢性肝炎に対する3剤併用療法は非常に有効な治療法であるが、一方で副作用に対する早期の十分な対策が必要である。この治療経験は今後の次世代プロテアーゼ阻害剤治療に際し有用な情報を与えてくれるものと思われた。
索引用語 C型慢性肝炎, テラプレビル