セッション情報 研修医セッション(卒後2年迄)

タイトル 43:

粘膜下腫瘍様形態を呈したEpstein-Barr Virus関連にリンパ球浸潤癌をESDにて切除した1例

演者 浅井 真(こうかん会日本鋼管病院)
共同演者 大塚 征爾(こうかん会日本鋼管病院), 神崎 拓磨(こうかん会日本鋼管病院), 志波 俊輔(こうかん会日本鋼管病院), 染矢 剛(こうかん会日本鋼管病院), 中村 篤志(こうかん会日本鋼管病院), 奥山 啓二(こうかん会日本鋼管病院), 吉岡 政洋(こうかん会日本鋼管病院), 鈴木 修(こうかん会日本鋼管病院), 朝倉 均(こうかん会日本鋼管病院)
抄録 症例は74歳 男性。近医で上部消化管内視鏡検査にて体部大彎に径15mm大のIIa+IIc病変を指摘され、病理組織学的検査の結果Group4adenocarcinoma疑いにて当院を紹介され来院した。当院で施行した上部消化管内視鏡検査では体下部大彎に中央が陥凹した隆起性の病変が認めた。拡大観察にて腫瘍は正常粘膜に覆われ陥凹部に一致してirregular MS/MV patternを呈していた。病理組織学的検査の結果は前医と同様の結果であった。各種画像検査の結果明らかな転移を疑う所見は見られずESDを施行した。ESD後の病理組織学的検査では粘膜下でのリンパ球の増成を認め、あたかも粘膜下腫瘍像を呈しておりリンパ球の一部にはEBER-ISH陽性を示しCarcinoma with lymphoid stoma(pT1b2(SM2),int,infβm1y0,v0,pHM0 ,VM0)と診断した。Sm2浸潤のため追加外科切除の適応と考えたが、本人が経過観察を望まれたため現在経過観察中である。胃において粘膜下腫瘍様形態を呈する病変を認めた際にはEBV関連リンパ球浸潤癌を鑑別診断に挙げる必要があると考えられ文献的考察を加えて報告する。
索引用語 胃癌, ESD