セッション情報 一般演題

タイトル 31:

術後7年で肝転移を来たした眼球脈絡膜悪性黒色腫の一例

演者 三浦 幸太郎(帝京大学 医学部 内科)
共同演者 高森 頼雪(帝京大学 医学部 内科), 川島 悠(帝京大学 医学部 内科), 青柳 仁(帝京大学 医学部 内科), 木村 総(帝京大学 医学部 内科), 安達 運(帝京大学 医学部 内科), 白井 告(帝京大学 医学部 内科), 磯野 朱里(帝京大学 医学部 内科), 江波戸 直久(帝京大学 医学部 内科), 三浦 亮(帝京大学 医学部 内科), 阿部 浩一郎(帝京大学 医学部 内科), 立澤 直子(帝京大学 医学部 内科), 相磯 光彦(帝京大学 医学部 内科), 山本 貴嗣(帝京大学 医学部 内科), 石井 太郎(帝京大学 医学部 内科), 喜多 宏人(帝京大学 医学部 内科), 田中 篤(帝京大学 医学部 内科), 久山 泰(帝京大学 医学部 内科), 滝川 一(帝京大学 医学部 内科), 笹島 ゆう子(帝京大学 医学部 病理), 福里 利夫(帝京大学 医学部 病理)
抄録 【症例】56歳、男性【現病歴】平成25年8月上旬より心窩部痛出現し同下旬より痛みは右季肋部に移動した。9月上旬に近医受診後当科紹介され、腹部超音波にて肝腫瘤認めため精査目的にて入院となった。【既往歴】平成18年 左眼球脈絡膜悪性黒色腫摘出術(他院)【入院時現症】意識清明、貧血・黄疸なし、胸部正常、腹部平坦・軟・右季肋部に圧痛を認める。【入院時検査所見】WBC 10100, Hb 14.8, Plt. 31.5万, T-P 6.6, Alb 4.0, AST 25, ALT 25, LDH 210, ALP 200, γ-GTP 55, BUN 16.3, Cr 0.90, Na 139, K 3.9, HBsAg 0.1, HBsAb 1318.0, HCV-Ab 0.1, CEA 2.2, CA19-9 15.7, AFP 4.9, AFP-L3<0.5【画像所見】腹部CTで肝S6に7cm大の腫瘤性病変を認め単純では軽度高吸収域を呈する。造影では軽度の増強効果が後期相まで遅延する。【経過】血液データ、画像所見より肝細胞癌や肝内単肝癌は考えにくく、診断確定のため第2病日に超音波下に肝腫瘍生検を行った。標本は肉眼でも黒色を呈し、病理では核小体明瞭な類円形の異形核を有する腫瘍細胞がびまん性に増殖しており、腫瘍細胞の多くは包体に多量のメラニンを含有していた。免疫組織学的にvimentin(+), S-100 protein(+),HMB45(+),Melan-A(+),AE1/AE3(-),Hep-par-1(-),CK7(-)であった。悪性黒色腫と診断し、平成18年他院での眼球手術標本取り寄せたところ同様の所見であった。眼球脈絡膜悪性黒色腫術後7年を経過した肝転移と判断し9月中旬に肝動脈塞栓術施行した。重篤な合併症みられず9月下旬に退院となった。【考察】術後7年で肝転移を来たした眼球脈絡膜悪性黒色腫の一例を経験した。眼球脈絡膜悪性黒色腫は特に肝臓に転移をきたし易いとも言われており、文献的考察を加え報告する。
索引用語 悪性黒色腫, 転移性肝癌