セッション情報 | 専修医セッション(卒後3-5年) |
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タイトル | 19:biliary microhamartomaの一例 |
演者 | 須賀 孝慶(前橋赤十字病院 消化器内科) |
共同演者 | 新井 弘隆(前橋赤十字病院 消化器内科), 松井 綾子(前橋赤十字病院 消化器内科), 長坂 昌子(前橋赤十字病院 消化器内科), 上野 敬史(前橋赤十字病院 消化器内科), 関口 雅則(前橋赤十字病院 消化器内科), 佐藤 洋子(前橋赤十字病院 消化器内科), 大塚 修(前橋赤十字病院 消化器内科), 戸島 洋貴(前橋赤十字病院 消化器内科), 飯塚 賢一(前橋赤十字病院 消化器内科), 豊田 満夫(前橋赤十字病院 消化器内科), 高山 尚(前橋赤十字病院 消化器内科), 阿部 毅彦(前橋赤十字病院 消化器内科), 伊藤 秀明(前橋赤十字病院 病理部), 滝澤 大地(伊勢崎市民病院 内科), 高木 均(高崎総合医療センター 消化器内科) |
抄録 | 【症例】53歳、男性。【主訴】健診による食道静脈瘤指摘。【現病歴】人間ドッグの上部消化管内視鏡検査で食道静脈瘤(LmF2CbRC1)を指摘され、精査加療目的に当院消化器内科紹介となった。入院のうえ内視鏡的食道静脈瘤硬化療法を施行した。門脈圧亢進症の原因としては肝硬変が背景にあると疑われたが、飲酒歴なく各種ウイルス感染および自己免疫抗体も陰性であった。過去に二度、胆管炎による発熱のため当院受診歴あり、その際に施行したMRCPで肝臓内に微小なT2WI高信号域を多数認め、biliary microhamartoma(胆管性微小過誤腫)の可能性が指摘されていた。門脈圧亢進症の原因精査目的に肝生検を施行したところ、門脈域の線維化と胆管増生所見が見られ、biliary microhamartomaとして矛盾しないと考えられた。しかし生検組織内のすべての門脈域に同様の変化を認めた点において典型的ではなかった。【考察】biliary microhamartomaは胎生期におけるductal plateの発生異常に起因する肝・胆道系の嚢胞性病変の一種であり、通常は無症状で経過するため剖検時に偶然発見されることが多い。一方で多発性biliary microhamartomaでは癌化の報告もされている。本症例では肝生検組織内すべてに門脈域の線維化と胆管増生所見を伴っていたことから、多発性biliary microhamartomaとして胆管炎や門脈圧亢進症状が引き起こされた可能性が考えられた。 |
索引用語 | biliary microhamartoma, 門脈圧亢進症 |