セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 24:経乳頭的ドレナージ、経皮的ドレナージおよび手術的ドレナージが奏功した仮性膵嚢胞による縦隔膿瘍の1例 |
演者 | 青木 洋平(新潟県立新発田病院) |
共同演者 | 夏井 正明(新潟県立新発田病院), 安住 基(新潟県立新発田病院), 瀧澤 一休(新潟県立新発田病院), 岡 宏充(新潟県立新発田病院), 坪井 清孝(新潟県立新発田病院), 松澤 純(新潟県立新発田病院), 渡邉 雅史(新潟県立新発田病院) |
抄録 | 例は60歳、男性。大酒家。2012年6月ころから胸痛を自覚していたが放置していた。また、飲酒も続けていた。同年8月7日、近医を受診しCTにて縦隔膿瘍、腹腔内膿瘍を疑われ当院胸部外科を紹介受診した。CTでは、膵頭部に主膵管から連続する嚢胞性病変を認め、肝門部を中心とした腹腔内を介し、食道裂孔から縦隔内へ進展しており上縦隔まで占拠していた。慢性膵炎に伴う仮性膵嚢胞による縦隔膿瘍と診断し入院した。縦隔膿瘍としては緊急手術によるドレナージが必要と判断されたが、手術だけでは腹腔内の仮性膵嚢胞や膵液瘻の改善は見込めないと判断し、術前に膵管ドレナージを行う方針とした。ERPでは膵頭部に主膵管と連続する嚢胞を認め、同部より尾側に先端がくるようにENPDを留置した。また、左頚部および上腹部から経皮的に縦隔膿瘍ドレナージチューブを留置した。手術では左胸腔ドレーンを留置のうえ、右側からのアプローチにて胸腔鏡下縦隔切開術が施行され、右胸腔内にもドレーンを留置した。術後はシベレスタット、メシル酸ガベキサート、抗生剤(メロペネム、クリンダマイシン)の投与を行った。経過とともにCRPも改善し、CTでも膿瘍腔の縮小を認めた。第8病日のENPDチューブ造影では膵液瘻は認めず、第10病日の経皮的ドレナージチューブ造影では縦隔の膿瘍腔はほぼ消失していた。排液量が減少してから胸腔ドレーンを抜去、経口摂取を開始後も膵炎や膵嚢胞の増悪がないことを確認しのちに、ENPD、経皮的ドレーンを抜去した。ENPD抜去後に一過性の急性膵炎(軽症)を起こしたが、保存的治療にて軽快し、第40病日に退院した。 |
索引用語 | 仮性膵嚢胞, 縦隔膿瘍 |