セッション情報 一般演題(研修医(卒後2年迄))

タイトル 08:

タクロリムスの継続投与にて寛解している潰瘍性大腸炎の1例

演者 井口 楓(山梨県立中央病院 消化器内科)
共同演者 久野 徹(山梨県立中央病院 消化器内科), 小嶋 裕一郎(山梨県立中央病院 消化器内科), 石田 泰章(山梨県立中央病院 消化器内科), 川上 智(山梨県立中央病院 消化器内科), 深澤 佳満(山梨県立中央病院 消化器内科), 岩本 史光(山梨県立中央病院 消化器内科), 廣瀬 純穂(山梨県立中央病院 消化器内科), 細田 健司(山梨県立中央病院 消化器内科), 鈴木 洋司(山梨県立中央病院 消化器内科), 望月 仁(山梨県立中央病院 消化器内科), 小俣 政男(山梨県立中央病院 消化器内科)
抄録 症例は50歳台、男性. 主訴:血便. 現病歴: 2008年10月発症の全結腸炎型潰瘍性大腸炎. サラゾスルファピリジンで皮疹出現. その後ペンタサ4g/日で加療. その後も軽度の炎症が持続した. 2009年10月6メルカプトプリン(6MP)併用するも顆粒球減少のため中止. 2010年6月顆粒球除去療法を実施するも, 寛解せず。2010年7月からプレドニゾロン(PSL)50mg/日開始, その後漸減し中止している. その後再燃し2011年2月よりPSL60mg開始, 十分な効果が得られなかったため, 2011年3月タクロリムス(FK)開始, その後PSL漸減, FKも中止とした。中止1か月後再燃、FKを再開し寛解、患者の同意を得たうえで現在FK継続中である。現在腎機能障害などの副作用は認めていない.  FKは本邦で開発された経口のカルシニュリン阻害剤であり, 保険適応では寛解導入剤として位置づけられており開始後3か月までの投与と規定されている. しかし本症例のように再燃後継続投与している症例もあり, 今後の使用方法に関して検討が必要であると考えられ, 文献的考察を加えて報告する.
索引用語 潰瘍性大腸炎, タクロリムス