セッション情報 一般演題

タイトル 17:

化学療法を施行した細胆管細胞癌の1例

演者 玉井 方貴(飯田市立病院 消化器内科)
共同演者 下平 雅規(飯田市立病院 総合内科), 武田 龍太郎(飯田市立病院 消化器内科), 高橋 俊晴(飯田市立病院 消化器内科), 城下 智(信州大学医学部附属病院 消化器内科), 持塚 章芳(飯田市立病院 消化器内科), 木畑 穣(飯田市立病院 総合内科), 白旗 久美子(飯田市立病院 総合内科), 岡庭 信司(飯田市立病院 消化器内科), 堀米 直人(飯田市立病院 消化器外科), 中村 喜行(飯田市立病院 消化器内科)
抄録 症例は60代男性。25歳時に非A非B型慢性肝炎を指摘されたが自己判断で通院していなかった。60歳時に再発性多軟骨炎で当院皮膚科を受診し、その際にHCV抗体陽性が判明し、C型慢性肝炎の診断で当科に通院していた。初診時の腹部CT検査で肝S2、S8にそれぞれ2cm大の不染体領域を認めたが悪性腫瘍と断定できず経過観察とした。63歳時に施行したCTで増大傾向が見られたため肝細胞癌と診断した。S2病変はRFAを施行したが疼痛が強かったため、S8病変は本人の希望により摘出術を施行した。病理組織より細胆管細胞癌(cholangiolocellular carcinoma: CoCC)と診断した。術後4カ月後に施行したCTで肝内再発、リンパ節転移を認めたため追加化学療法を検討したが治療報告が少ないことから胆管癌に準じてTS-1 120mg/dayによる加療を開始した。TS-1 6クール施行後のCTでリンパ節の増大を認め、ゲムシタビン1000mg/day 2投1休に変更。9クール施行したところで再びリンパ節の増大を認めた。このためゲムシタビン1000mg+シスプラチン50mg 2投1休に変更。4コース施行したがリンパ節の増大、全身状態の悪化があり、術後2年1カ月で永眠された。CoCCに対する化学療法は確立しておらず、今回、化学療法を施行した1例を経験したので報告する。
索引用語 細胆管細胞癌, 化学療法