セッション情報 一般演題

タイトル 51:

魚骨による十二指腸水平脚穿通に対し内視鏡摘出後保存的に治療できた1例

演者 小松 修(富士見高原病院)
共同演者 岸本 恭(富士見高原病院), 塩沢 秀樹(富士見高原病院), 安達 亙(富士見高原病院)
抄録 魚骨の十二指腸水平脚穿通に対して内視鏡的摘出後保存的に治療できた1例:症例は高血圧、糖尿病にて当院通院中の78歳女性。入院当日朝に鯉を食べた。13時半頃より冷や汗、嘔吐、腹痛、背部痛が出現したため、救急外来を受診した。理学所見は腹部弾性軟で圧痛はないが左背部に圧痛があった。血液検査では白血球1.8万血小板40.5万CRP0.05だった。腹部CTでは十二指腸水平脚の腫脹がみられ、内腔には3cm程の長さの細い骨のようなものが存在し、一方の先端が上壁を貫いており、先端部周囲の後腹膜に少量の遊離ガスを認めた。以上より魚骨による十二指腸水平脚穿通と診断され、外科入院となる。第2病日には腹痛軽減し、検査所見に著変がないため家族本人の同意を得て、まず内視鏡により魚骨を摘出した。その後絶食抗生剤にて症状検査所見も改善、第12病日に退院となった。検索した範囲では、十二指腸水平脚に刺さった魚骨を内視鏡で摘出し保存的に治療した症例はまれであるため文献的検索を加えて報告する。
索引用語 十二指腸水平脚, 保存的治療