セッション情報 一般演題(専修医(卒後3-5年))

タイトル 15:

小児総胆管結石症の一例

演者 藤森 尚之(諏訪赤十字病院 消化器科)
共同演者 太田 裕志(諏訪赤十字病院 消化器科), 溜田 茂仁(諏訪赤十字病院 消化器科), 渡邊 一弘(諏訪赤十字病院 消化器科), 進士 明宏(諏訪赤十字病院 消化器科), 小林 正和(諏訪赤十字病院 消化器科), 武川 建二(諏訪赤十字病院 消化器科)
抄録 症例は12歳の女性。これまで成長・発達に異常は指摘されておらず、既往・家族歴にも特記すべき事項はなかった。今回、朝食後に嘔吐および腹痛が出現し、改善しないため当院を受診された。身長 166 cm、体重 52.8 kg。心窩部に圧痛を認め、腸蠕動音は亢進していた。血液検査でAST 73 IU/l、ALT 41 IU/l、LDH 282 IU/l、ALP 726 IU/lと肝胆道系酵素の上昇があり、腹部CTで胆嚢結石および総胆管結石を認めた。総胆管結石症と診断し、内視鏡的逆行性胆管造影を行い下部胆管に5mm大の結石を認めた。内視鏡的バルーン乳頭拡張術を付加し、バスケットを用い結石除去を行った。術後に症状は軽快し、経口摂取再開後も再燃なく経過した。胆嚢結石に対しては長期休業中の胆嚢摘出術を予定し、第7病日に退院とした。しかし、1ヶ月後に再度腹痛発作が出現したため当院を再受診された。胆石発作を疑い腹部CTを施行したが、結石は胆嚢および総胆管内になく骨盤内小腸に認められ自然排石されたと考えられた。ICの結果、現時点では胆嚢摘出術を予定せずに経過観察の方針に変更となった。
 小児の胆石症は比較的稀な疾患で、遺伝性球状赤血球症、先天性胆道拡張症などの基礎疾患を有する場合が多いとされている。しかし、近年の食生活の変化などから成人同様の特発性胆石症がしばしば報告されてきている。今回、我々は特発性胆石症による小児総胆管結石症に対して内視鏡的治療を施行した一例を経験した。小児の急性腹症に対して、胆石症および総胆管結石症も鑑別が必要であることの示唆に富む症例と考えられたため報告する。
索引用語 小児胆石症, 小児総胆管結石症