セッション情報 一般演題

タイトル 17:

SpyGlass®の使用経験

演者 古川 浩一(新潟市民病院消化器内科)
共同演者 橋立 英樹(新潟市民病院消化器内科DELIMITER同病理科), 小川 光平(新潟市民病院消化器内科), 倉岡 直亮(新潟市民病院消化器内科), 五十嵐 俊三(新潟市民病院消化器内科), 佐藤 宗広(新潟市民病院消化器内科), 相場 恒夫(新潟市民病院消化器内科), 米山 靖(新潟市民病院消化器内科), 和栗 暢夫(新潟市民病院消化器内科), 五十嵐 健太郎(新潟市民病院消化器内科), 杉村 一仁(新潟市民病院消化器内科)
抄録 スパイグラスは内視鏡医が胆道・膵管内を直視下で観察・治療をすることを可能にしたプラットホームであり、専用に開発された生検鉗子スパイバイトによる確実な組織による正診率の向上が期待されている。昨年、本邦でも器具承認がなされ、当科で4例に使用を試みたので操作性、視認性、生検検体状況につき報告する。まず操作性では、ERCP用スコープに装着して一人操作が可能である。しかし、先端部は4方向にダイヤル操作にて動かせるものの可動範囲は限定されており、ガイドワイヤー留置後の挿入が前提と考えられた。また、ダイヤル操作と画面の軸は固定されていないため操作に慣れが必要であった。次に、視認性については小型6,000ピクセル光ファイバープローブを装着し生検部位の観察が可能であった。一方、得られた画像からは質的診断には不十分な印象であり、生検部位への誘導や粗大病変の目視のための使用が望ましいと考えられた。胆汁、膵液細胞診はそれぞれClass IIまたはIIIであり、胆汁膵液細胞診での悪性診断が困難な症例であったのに対し、スパイバイトによる生検では免疫組織学検討を含め3例に悪性診断が可能であった。また、術後の有害事象は4症例とも認めなかった。以上より、SpyGlassを併用しての生検による診断精度の向上が期待できると考えられた。
索引用語 spyglass, spybite