セッション情報 | 一般演題(研修医(卒後2年迄)) |
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タイトル | o-023:超音波内視鏡下穿刺吸引生検(EUS-FNA)で、免疫組織学的に確定診断に至った脾悪性リンパ腫の1例 |
演者 | 泉田 俊秀(富山県立中央病院 内科(消化器)) |
共同演者 | 松田 耕一郎(富山県立中央病院 内科(消化器)), 織田 典明(富山県立中央病院 内科(消化器)), 須田 烈史(富山県立中央病院 内科(消化器)), 米島 淳(富山県立中央病院 内科(消化器)), 原 泰将(富山県立中央病院 内科(消化器)), 在原 文教(富山県立中央病院 内科(消化器)), 平井 聡(富山県立中央病院 内科(消化器)), 堀田 洋介(富山県立中央病院 内科(消化器)), 松田 充(富山県立中央病院 内科(消化器)), 酒井 明人(富山県立中央病院 内科(消化器)), 野田 八嗣(富山県立中央病院 内科(消化器)) |
抄録 | 【症例】48歳、女性。【現病歴】2009年より検診で脾腫を指摘されていたが、自己判断で受診していなかった。2010年検診にて再度脾腫を指摘されたため、当院内科を受診。中等度脾腫で1年毎に経過観察となっていた。2012年11月再診時に汎血球減少(WBC2300/μl、Hb9.5 g/dl、Plt71000 /μl)、脾腫の軽度増大を認めたため精査となった。血液検査上、ハプトグロブリン低値を認めたが、HBs抗原陰性、HCV抗体陰性、PA-IgG正常範囲内、血小板抗体陰性、IgG、IgA、IgM正常範囲内であった。腹部骨盤部単純CTおよび造影MRIでは、脾臓に限局性病変は認めず中等度の脾腫を認める以外に、肝硬変や有意なリンパ節腫脹も認めなかった。骨髄穿刺では、免疫組織化学的にも有意な所見は得られなかった。ただFDG-PETで脾臓にびまん性に軽度集積亢進(SUV-Max 4.0)を認め、可溶性IL-2R 1290 U/mlと上昇しており脾悪性リンパ腫を疑い、脾臓の超音波内視鏡下穿刺吸引生検(EUS-FNA)施行目的で当科紹介となった。19G針にてEUS-FNAを施行。検査に伴う合併症は認めなかった。採取した組織を用いた免疫染色およびフローサイトメトリ―にて、免疫組織学的にmarginal B-cell phenotypeを示すlow-grade B-cell Lymphomaと診断、その中でもsplenic marginal zone Lymphomaが最も考えられた。確定診断後R-CHOP療法を開始し、現在まで順調な経過をたどっている。【考察】原発性脾悪性リンパ腫は比較的稀な疾患である。確定診断として、脾臓の摘出術が行われる傾向にありEUS-FNAにより確定診断を得た悪性リンパ腫の症例報告は少ない。本症例では、表面マーカーを含めリンパ腫の正確な診断が可能であったことから、同手法が今後同疾患の確定診断・治療戦略を立てる上で重要な位置を占めるものと考えられる。 |
索引用語 | EUS-FNA, 脾悪性リンパ腫 |