セッション情報 一般演題

タイトル o-031:

Capecitabine + CDDP + trastuzumab併用療法を施行したHER2陽性胃癌の治療経験

演者 原 泰将(富山県立中央病院 内科)
共同演者 堀田 洋介(富山県立中央病院 内科), 織田 典明(富山県立中央病院 内科), 須田 烈史(富山県立中央病院 内科), 米島 淳(富山県立中央病院 内科), 在原 文教(富山県立中央病院 内科), 平井 聡(富山県立中央病院 内科), 松田 耕一郎(富山県立中央病院 内科), 松田 充(富山県立中央病院 内科), 酒井 明人(富山県立中央病院 内科), 野田 八嗣(富山県立中央病院 内科)
抄録 【背景】HER2 陽性胃癌に対し、trastuzumabの生存改善効果がToGA 試験で明らかになった。胃癌の領域においても個別化治療の時代となり、HER2 陽性と陰性それぞれの治療戦略を立てることが求められる。今回当科で施行したCapecitabine + CDDP + trastuzumab併用療法(以下XP+ trastuzumab併用療法)に関して検討した。【対象】当院でHER2陽性胃癌と診断され、XP+ trastuzumab併用療法を施行した5例。【結果】5例ともすべて男性で、年齢は平均70.6歳(63-78歳)であった。HER2の発現はIHC法で3+が4例、2+(FISH陽性)が1例であった。診断時はいずれもstage4で進行したものが多く、PSは0-1であった。副作用に関しては1例でGrade2の食欲不振を認め、その他の副作用はGrade1と軽微なものであった。いずれも特別な対応は必要とせずに改善した。また心機能に対する影響はなく、1例で軽度のinfusioon reactionが見られたが自然軽快した。1例は原疾患により死亡したが、4例は現在もXP+ trastuzumab併用療法を行っている。【結論】XP+ trastuzumab併用療法は重篤な副作用が少なく、安全に施行できると考えられた。しかし現段階では症例数が少なく、今後さらに症例の蓄積が必要と考えられる。
索引用語 HER2陽性胃癌, trastuzumab