セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | o-038:肛門病変・肝機能異常を契機に診断に至ったクローン病・硬化性胆管炎合併症例 |
演者 | 林 蘭仁(金沢医科大学 医学部 消化器内科学) |
共同演者 | 有沢 富康(金沢医科大学 医学部 消化器内科学), 白枝 久和(金沢医科大学 医学部 消化器内科学), 利國 信行(金沢医科大学 医学部 消化器内科学), 大塚 俊美(金沢医科大学 医学部 消化器内科学), 松永 和大(金沢医科大学 医学部 消化器内科学), 野村 友映(金沢医科大学 医学部 消化器内科学), 山田 英登(金沢医科大学 医学部 消化器内科学), 山田 香穂(金沢医科大学 医学部 消化器内科学) |
抄録 | 【症例】48歳、男性。人間ドックで便潜血陽性を指摘され、2012年2月に下部消化管内視鏡検査(TCS)を施行した。内視鏡所見上、非特異性大腸炎と診断され、病理所見・便培養所見上、特記事項なく、経過観察されていた。同年4月に肛門部痛が出現し、当院消化器外科を受診した。外来で施行された血液検査にてγ-GTP 219、ALP 1299 と異常高値を認めた。肛門病変は、肛門周囲膿瘍、痔瘻の診断にて切開排膿術、痔瘻根治術施行され、胆道系酵素異常精査目的に消化器内科に対診された。同年8月、腹痛は認めないものの、軟便~下痢便であり、CRP高値も持続していた。腹部CTでは実質臓器内に有意なSOLや器質的病変は指摘されず、上行結腸~横行結腸に壁肥厚を認めた。肝生検を施行し、その病理所見はChronic nonsuppurative destructive cholangitis であり、PBC、PSCの可能性が示唆された。ERC施行したところ、肝外胆管は不整なく、典型的な枯れ枝様所見、数珠様所見、憩室様所見は認めないものの、肝内胆管の全体的な狭小化を認めた。血液検査上、抗核抗体、抗ミトコンドリアM2抗体は陰性であり、PSCに合併するunclassified colitis としてプレドニゾロン、5-ASA、ウルソデオキシコール酸(UDCA)にて加療を開始した。その後のTCS再検にて大腸病変は縦走潰瘍が明確となり、クローン病と診断した。その後は、アザチオプリン、UDCA内服にて現在経過観察中である。【考察】PSCに合併する腸疾患としては潰瘍性大腸炎(UC)が広く知られているが、内視鏡的所見からクローン病の合併と診断し得た症例を経験したので報告する。 |
索引用語 | クローン病, 硬化性胆管炎 |