セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | O-033:腹腔鏡下手術が困難であった反復性S状結腸巨大憩室炎の1例 |
演者 | 渡邉 利史(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科) |
共同演者 | 中村 慶史(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 正司 政寿(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 岡本 浩一(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 中沼 伸一(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 酒井 清祥(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 木下 淳(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 牧野 勇(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 林 泰寛(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 尾山 勝信(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 井口 雅史(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 中川原 寿俊(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 宮下 知治(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 田島 秀浩(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 高村 博之(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 二宮 致(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 北川 裕久(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 伏田 幸夫(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 宮本 正俊(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 藤村 隆(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 太田 哲生(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科) |
抄録 | 結腸巨大憩室は、本邦での報告例が30例程度(会議録含む)と比較的稀な疾患である。出血や憩室炎を繰り返す場合や、穿孔を合併した場合には手術適応と考えられる。近年、鏡視下手術の普及に伴い、良性疾患である本疾患に対しても、低侵襲という点からその有用性に関する報告が散見される。今回我々は、反復する憩室炎により膀胱および直腸と高度の癒着していたため、腹腔鏡下での切除術が困難であったS状結腸巨大憩室症の1例を経験したため報告する。 症例は69歳男性。4年前からS状結腸憩室を指摘されており近医で経過観察されていた。憩室炎を繰り返すため、外科的治療目的に当科に紹介となった。S状結腸内視鏡検査および注腸検査, CT検査によりS状結腸に2cm大の開口部を有する長径7cmの巨大憩室が確認された。憩室炎反復頻度より外科的切除術の適応があると判断し、インフォームドコンセントを得て腹腔鏡下S状結腸切除術を予定した。術中所見により憩室の腹尾側が膀胱と、右側が上部直腸と強固に癒着していることが確認され、剥離操作困難と判断したため、開腹手術に移行し直腸前方切除術を施行した。また、腸管再建時(Double stapling techniqueによる側端吻合)に残存直腸の漿膜面に裂創が生じたため、回腸で一時的人工肛門を造設した。術後は特に合併症を認めず、22日目に退院となった。 憩室症に対しても鏡視下手術は有用であると考えられるが、憩室炎を反復していたり、巨大である場合には、開腹移行の可能性が高いと予想される。 |
索引用語 | 結腸巨大憩室, 腹腔鏡下手術 |