セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
O-034:短期間に発生した炭酸マグネシウム結石の一例
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演者 |
原 季衣(福井社会保険病院 消化器内科) |
共同演者 |
稲垣 智子(福井社会保険病院 消化器内科), 藤田 学(福井社会保険病院 消化器内科) |
抄録 |
【症例】75歳男性【主訴】なし【現病歴】認知症により4年前から精神科病棟に入院中であった。2013年7月24日に嘔吐、腹痛で当院を受診され、腹部単純CTにてS状結腸拡張、腹部リンパ節腫脹を指摘された。S状結腸内視鏡で減圧を行い、経過観察のため入院となった。【経過】排便コントロールのため、酸化マグネシウム、大建中湯、モサプリドの内服を開始し、排便がない時は、グリセリン浣腸を併用することで、毎日排便がみられていた。入院3週間後に腹部リンパ節腫脹のフォローのため、再度腹部単純CTを行ったところ、上行結腸内に2.5cm大の高吸収をみとめた。異物の誤嚥と考え、排便されるのを待ったがさらに1週間たっても排便されなかったため、再度単純CTを施行したところ、直腸内に異物がみられたため、用手的に取り出した。異物は2.5cm大、灰褐色で砂岩のような外観であったため、本人が小石を、異食したものと考えられたが、念のため、成分分析を行ったところ、炭酸マグネシウムが検出された。【まとめ】緩下剤として用いられるマグネシウム製剤による腸石の症例は、本邦でも数例の報告がみられるが、本症例のように3週間という短期間で結石の産生を確認された例は希少であると考えられたため、若干の文献的考察を交えて報告する。 |
索引用語 |
酸化マグネシウム, 腸石 |