セッション情報 | 一般演題(研修医(卒後2年迄)) |
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タイトル | O-044:Endoscopic unroofingが有効であった胃脂肪腫の1例 |
演者 | 杉森 慎(石川県立中央病院 消化器内科) |
共同演者 | 山田 真也(石川県立中央病院 消化器内科), 太田 亮介(石川県立中央病院 消化器内科), 竹田 康人(石川県立中央病院 消化器内科), 朝日向 良朗(石川県立中央病院 消化器内科), 中西 宏佳(石川県立中央病院 消化器内科), 辻 国広(石川県立中央病院 消化器内科), 冨永 桂(石川県立中央病院 消化器内科), 稲垣 聡子(石川県立中央病院 消化器内科), 吉田 尚弘(石川県立中央病院 消化器内科), 辻 重継(石川県立中央病院 消化器内科), 竹村 健一(石川県立中央病院 消化器内科), 本田 ゆかり(本田内科クリニック), 岡田 俊英(石川県立中央病院 総合診療部), 土山 寿志(石川県立中央病院 消化器内科) |
抄録 | Endoscopic unroofing (EU)は,消化管粘膜下腫瘍(SMT)に対する内視鏡的治療法の一つで,腫瘍上部を部分切除することにより,残存した腫瘍が自然に脱落し瘢痕化がえられ,出血や穿孔のリスクが少ない治療法とされている.今回,胃前庭部後壁の脂肪腫に対しEUを施行したので報告する.症例は77歳男性.平成24年6月,当院内視鏡検査にて胃前庭部後壁に弾性軟の約20mmの亜有茎性SMTを指摘され,かかりつけ医にて経過観察されていたが,11ヶ月後に右季肋部痛の症状出現し,かかりつけ医を受診.内視鏡検査にてSMTの増大と潰瘍形成を認めたため当院紹介受診となった.当院での内視鏡検査では,SMTの大きさは約40mm,SMT表面の粘膜は一部欠損し腫瘍が露出しており,黄色調の腫瘍が確認され,超音波内視鏡では主に粘膜下層に主座をおき,一部に筋層への浸潤を思わせる均一な高エコー像であり,脂肪腫を考えた.一方で腹部造影CTでは造影効果の不均一を認め,高分化脂肪肉腫の可能性も完全には否定出来ないとの診断であった.充分なinformed consentの後,腫瘍の上部2/3をスネアリングしEUを施行した.腫瘍断面は均一な黄色であり,回収した標本から脂肪腫と病理診断がなされた.なお術中出血はごく軽微であった.以降,腹痛は消失し,2週間後の内視鏡検査では残存腫瘍の脱落と同部位の潰瘍形成を認めた.2ヶ月後には瘢痕化を認め,超音波内視鏡で腫瘍の残存がないことを確認した.胃脂肪腫に対して,簡便かつ,出血や穿孔のリスクを大きく軽減出来る内視鏡的治療法として,EUは有用であると考えられた. |
索引用語 | Endoscopic unroofing, 胃脂肪腫 |