セッション情報 一般演題

タイトル O-055:

当院における完全腹腔鏡下幽門側胃切除術

演者 森山 秀樹(石川県立中央病院 消化器外科)
共同演者 稲木 紀幸(石川県立中央病院 消化器外科), 佐藤 礼子(石川県立中央病院 消化器外科), 奥出 輝夫(石川県立中央病院 消化器外科), 山本 大輔(石川県立中央病院 消化器外科), 北村 祥貴(石川県立中央病院 消化器外科), 小竹 優範(石川県立中央病院 消化器外科), 黒川 勝(石川県立中央病院 消化器外科), 伴登 宏行(石川県立中央病院 消化器外科), 山田 哲司(石川県立中央病院 消化器外科)
抄録 【はじめに】当院では2002年から2013年9月までに411例の腹腔鏡下幽門側胃切除術(LDG)を施行した.2008年10月からは,LDGにおいてRoux-en Y再建法を採用し,2009年8月からは完全腹腔鏡下による再建を導入し定型化してきた.現行の手術手技を供覧し,その臨床成績を考察する.【対象】2008年10月から2013年9月までにLDGを施行した267例.【手術手技】トライツ靭帯から約25cmの空腸をリニアステイプラーにて切離する.残胃との吻合予定部から約25cmの距離を置きY脚吻合部とする.小孔を開けリニアステイプラーにて空腸空腸吻合を行う.挿入孔は連続1層縫合にて閉鎖する.続いて残胃にも小孔を開け同様にリニアステイプラーにて残胃空腸吻合を行い,挿入孔を連続1層縫合にて閉鎖する.導入時は心窩部の約5cmの小開腹創から再建操作を行っていたが,その後完全腹腔鏡下での再建に移行している.【結果】手術時間中央値は292分.術後合併症(Clavien-Dindo 3以上)はY脚の縫合不全2例(0.7%),十二指腸断端瘻4例(1.5%),腹腔内膿瘍4例(1.5%),腹腔内出血4例(1.5%)、吻合部出血3例(1.1%),内ヘルニア6例(2.2%),胆管炎1例(0.4%),呼吸器合併症2例(0.7%)を認めた.いずれの合併症も前期に多く,後期では少ない傾向であった.吻合部狭窄やRoux-en Y stasisは認めていない.【結語】われわれのLDGにおけるRoux-en Y再建術の臨床成績は良好であり,容認できると思われた.
索引用語 LADG, Roux-en Y