セッション情報 | シンポジウム2「肝胆膵疾患の診断と治療の最前線」 |
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タイトル | S2-004:C型慢性肝炎における3剤併用療法の治療効果とテラプレビル減量および中止に関連する因子の検討 |
演者 | 小林 良正(浜松医科大学 肝臓内科) |
共同演者 | 大庭 行正(浜松医科大学 肝臓内科), 木次 健介(浜松医科大学 肝臓内科), 山崎 哲(浜松医科大学 肝臓内科), 千田 剛士(浜松医科大学 肝臓内科), 渡辺 晋也(浜松医科大学 肝臓内科), 則武 秀尚(浜松医科大学 肝臓内科), 川田 一仁(浜松医科大学 肝臓内科), 川村 欣也(浜松医科大学 肝臓内科), 松下 雅広(市立島田市民病院 消化器内科), 坂西 康(聖隷三方原病院 肝臓内科), 笹田 雄三(磐田市立総合病院 消化器内科), 影山 富士人(浜松医療センター 消化器内科), 長澤 正通(聖隷浜松病院 肝臓内科) |
抄録 | 【目的】C型慢性肝炎(1型・高ウイルス量)に対する現在の標準治療はテラプレビル,ペグインターフェロン,リバビリンの3剤併用療法である.今回我々は3剤併用療法の24週までの治療効果とテラプレビル減量・中止に関連する因子の検討を行った. 【方法】平成24年1月から平成25年2月までに当院および関連施設において,C型慢性肝炎に対して3剤併用療法を行った37例(男性22例,女性15例)を対象とした. 【成績】治療開始時の年齢中央値は61歳,体重中央値は64kgであった.治療歴では初回治療症例:54%,再燃症例:32%,無効症例:8%,IL28B近傍のSNPではMajor型が69%,HCVRNAのCore領域70番のアミノ酸配列は野生型が67%であった.各臨床検査値[中央値(範囲)]は次の通りである.WBC:5740(3020-11160)/μL,Hb:14.5(11.1-16.2)6g/dL,PLT:15.2(7.6-34.3)万/μL,ALT:50(13-320)U/L,Crt:0.69(0.41-0.99)mg/dL,UA:5.9(2.9-7.9)mgdL,HCVRNA:6.8(5.4-7.4)LogIU/mL.治療開始後各週のHCVRNA陰性化率は4週:72%,8週:85%,12週:94%,24週:84%であった.テラプレビル初回投与量は2250mg:73%,1500mg:27%であったが,初期投与量の完遂率および中止率は2250mg開始群で37%/30%,1500mg開始群では70%/20%であった.テラプレビル減量に関わる因子について年齢,体重,性別,テラプレビル開始量,治療前ヘモグロビン値を共変量として多変量解析をしたところ,体重のみが有意な予測因子として挙げられた.主な有害事象は貧血(78%),高尿酸血症(73%),皮疹(57%),食欲低下・嘔気(54%)であったが,テラプレビルの減量・中止理由として最も多かったのは食欲低下・嘔気(37%)であった. 【結語】C型慢性肝炎(1型・高ウイルス量)に対する3剤併用療法は24週迄において良好なウイルス抑制効果を示した.治療開始前の体重がテラプレビル減量の予測因子と考えられた.治療経過中におけるテラプレビルの減量・中止理由としては食欲低下・嘔気が最も多かった. |
索引用語 | C型慢性肝炎, テラプレビル |