セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | O-110:カプセル内視鏡検査が診断に有用であった日本海裂頭条虫症の一例 |
演者 | 鳥井 淑敬(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化内科) |
共同演者 | 芳野 純治(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化内科), 乾 和郎(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化内科), 若林 貴夫(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化内科), 片野 義明(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化内科), 三好 広尚(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化内科), 小林 隆(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化内科), 小坂 俊仁(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化内科), 友松 雄一郎(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化内科), 山本 智支(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化内科), 松浦 弘尚(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化内科), 成田 賢生(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化内科), 森 智子(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化内科), 細川 千佳生(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化内科), 黒川 雄太(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化内科), 安江 祐二(藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 消化内科) |
抄録 | 【主訴】排便時に虫体を認めた.【既往歴】高脂血症,高血圧症で近医に通院中.【生活歴】刺身・生魚を好んで摂食していた.【現病歴】症例は61歳の男性.4日前より水様性下痢が出現した.来院の1日前に,排便時に2メートル以上の白色調の紐状排泄物が認められたため当院を受診した.虫体から日本海裂頭条虫と診断した.持参された虫体に頭部は確認されなかった.精査・治療のために入院となった.【入院後経過】来院時の血液生化学検査では特記すべき異常は指摘できなかった.糞便の虫卵検査は陽性であった.治療方針の決定のためにカプセル内視鏡検査を実施した.その結果,上部空腸から横行結腸まで虫体の存在を確認した.虫体は少なくとも2隻確認された.後日,X線透視下でアミドトリゾ酸ナトリウムメグルミンを用いて駆虫を試みた.十二指腸ゾンデ下でアミドトリゾ酸ナトリウムメグルミン400mlを十二指腸内に散布し,透視下で虫体を直腸まで追い込み,その後は排便と共に虫体排泄を得た.虫体は計4隻認めた.そのうち1隻は頭節を確認できなかったため,ブラジカンテル1200mg/日を追加で投与した.現在は外来で虫卵検査法にて経過観察を行っている.治療後,虫卵検査は陰性であり再発なく経過している.【考察】カプセル内視鏡検査が日本海裂頭条虫症の診断に有用であった報告は国内外の報告でも少ない.今回,カプセル内視鏡検査により虫体が確認され治療方針の決定に有用であった日本海裂頭条虫症の1例を経験した.若干の文献的考察を加え報告する. |
索引用語 | カプセル内視鏡検査, 日本海裂頭条虫 |