セッション情報 一般演題

タイトル O-136:

ペグインターフェロン・リバビリン併用療法後に退縮、再増大がみられた肝細胞癌の1例

演者 伊藤 潤(磐田市立総合病院 消化器内科)
共同演者 笹田 雄三(磐田市立総合病院 消化器内科), 高鳥 真吾(磐田市立総合病院 消化器内科), 森川 友裕(磐田市立総合病院 消化器内科), 西垣 信宏(磐田市立総合病院 消化器内科), 辻 敦(磐田市立総合病院 消化器内科), 高橋 百合美(磐田市立総合病院 消化器内科), 齋田 康彦(磐田市立総合病院 消化器内科), 犬飼 政美(磐田市立総合病院 消化器内科), 小林 良正(浜松医科大学 肝臓内科), 落合 秀人(磐田市立総合病院 消化器外科), 鈴木 昌八(磐田市立総合病院 消化器外科)
抄録 【症例】58歳、女性 平成9年にC型慢性肝炎と診断され、近医に通院していた。平成20年4月に肝S3に肝細胞癌を認め、肝部分切除術を施行された。同年10月よりペグインターフェロン・リバビリン併用療法を48週間施行され、SVRを得た。平成21年6月の腹部造影CT検査で肝S5/6に腫瘤を認め、12月には径15mmに増大し、肝細胞癌が疑われた。手術を予定されたが、平成22年2月のCTで腫瘤の縮小を認めたため、経過観察となった。同年8月には腫瘤はほぼ消失したが、平成23年9月に再び同部位に腫瘤が出現し、増大傾向がみられたため、平成24年1月に肝右葉切除術が施行された。病理検査では肝細胞癌(中分化型)であった。【考察・結語】肝細胞癌の自然退縮は極めて稀とされている。また、明確な機序は解明されていない。本症例は、抗ウイルス療法中に肝細胞癌が出現したが、治療終了後に退縮した。退縮した原因は不明だが、インターフェロンの免疫賦活作用などが関与した可能性も否定できない。非典型的な経過を辿った肝細胞癌の1例を経験したので報告する。
索引用語 C型慢性肝炎, 肝細胞癌