セッション情報 一般演題(専修医(卒後3-5年))

タイトル O-046:

統合失調症患者に認められたゴム手袋胃石の1例

演者 藤岡 一敏(豊川市民病院 消化器内科)
共同演者 中村 誠(豊川市民病院 消化器内科), 宮木 知克(豊川市民病院 消化器内科), 大山 展(豊川市民病院 消化器内科), 神野 成臣(豊川市民病院 消化器内科), 水野 裕介(豊川市民病院 消化器内科), 百瀬 淳子(豊川市民病院 消化器内科)
抄録 【症例】79歳女性【既往歴】統合失調症(23歳時入院継続中)【主訴】嘔吐【現病歴】23歳時に統合失調症を発症した。以来、不穏興奮状態に対して抗精神病薬の多剤併用を余儀なくされ、薬剤性の麻痺性イレウスを繰り返していた。平成24年4月に嘔吐を繰り返すため、消化管精査目的で上部消化管内視鏡検査を施行したところ、胃内に約8×4×4cm大の暗褐色胃石を認めた。鰐口型鉗子による除去を試みるも食道通過は困難であった。高周波スネア等を用いて切石を試みたが硬性に富んでおり切石不可能であった。そのため、経鼻胃管よりコーラ注入による胃石溶解療法を開始した。コーラ投与開始11日後より、高周波スネアによる切石処置が奏効するようになり、計6回にわたる切石処置を経て、胃石除去を完了した。除去した胃石はディスポーザブルゴム手袋が石灰化したものであった。【考案】胃石は毛髪、柿、植物、薬物等様々な原因物質をもとに形成されるが、ゴム手袋の異食による稀な例を経験したため、文献的考察を加え報告する。
索引用語 胃石, コーラ