セッション情報 一般演題(専修医(卒後3-5年))

タイトル O-153:

Gilbert症候群に合併した重症型アルコール性肝炎の1例

演者 吉岡 直輝(愛知県厚生農業協同組合連合会 海南病院 消化器内科)
共同演者 柴田 寛幸(愛知県厚生農業協同組合連合会 海南病院 消化器内科), 青木 聡典(愛知県厚生農業協同組合連合会 海南病院 消化器内科), 武藤 久哲(愛知県厚生農業協同組合連合会 海南病院 消化器内科), 廣崎 拓也(愛知県厚生農業協同組合連合会 海南病院 消化器内科), 石川 大介(愛知県厚生農業協同組合連合会 海南病院 消化器内科), 國井 伸(愛知県厚生農業協同組合連合会 海南病院 消化器内科), 渡邉 一正(愛知県厚生農業協同組合連合会 海南病院 消化器内科), 奥村 明彦(愛知県厚生農業協同組合連合会 海南病院 消化器内科)
抄録 【症例】52歳,男性.【主訴】腹部膨満.【現病歴】2004年に健診で高ビリルビン血症(総ビリルビン2.5~6.3 mg/dl,直接ビリルビン0.5~1.0 mg/dl)を指摘され,体質性黄疸(Gilbert症候群)と診断されていた.2008年頃から右季肋部の膨満を自覚するようになり,AST 196 IU/l,ALT 246 IU/l,γ-GTP 2128 IU/l,総ビリルビン6.3 mg/dl,直接ビリルビン0.5 mg/dlと肝機能障害があった.1ヶ月前より食欲不振が出現し,前日より腹部膨満が増悪し,全身倦怠感が出現したため,2013年2月X日に来院し精査加療目的に入院した.【生活社会歴】飲酒:焼酎1,000 ml/日.常用薬:なし.【入院時現症】身長171 cm,体重69 kg.体温38.3℃.意識清明.眼球結膜に黄疸がある.腹部は膨隆しており波動がある.著明に腫大した肝臓を触知し,圧痛はない.【検査所見】白血球25,100/μl(好中球91.8%),血小板13.9万/μl,PT% 95.4%,Alb 3.9 g/dl,γ-グロブリン1.3 g/dl,AST 203 IU/l,ALT 38 IU/l,γ-GTP 1467 IU/l,ALP 611 IU/l,総ビリルビン6.5 mg/dl,尿素窒素6.6 mg/dl,Cr 0.89 mg/dl,CRP 6.82 mg/dl,HBs抗原陰性,HCV抗体陰性,抗核抗体40倍.腹部CT:肝右葉が著明に腫大している.肝に多発性小嚢胞があるが,実質に腫瘍はない.肝内胆管や主膵管の拡張はない.脾腫はない.腹水がある.【入院後経過】アルコール性肝炎と診断した.意識は清明であり肝庇護療法で保存的に経過をみていたが,徐々に肝機能障害が進行し,第34病日にAST 82 IU/l,ALT 30 IU/l,PT% 48.7%,総ビリルビン20.3 mg/dl,直接ビリルビン11.1 mg/dlとなった.重症型アルコール性肝炎と診断し,第36病日よりプレドニゾロン30 mg/日を開始した.第44病日にAST 51 IU/l,ALT 42 IU/l,PT% 61.2%,総ビリルビン12.7 mg/dl,直接ビリルビン6.4 mg/dlと改善した.Gilbert症候群による高ビリルビン血症があり,診断と治療方針の決定に苦慮した.【結語】Gilbert症候群に合併した重症型アルコール性肝炎に対してプレドニゾロンを投与し,改善した症例を経験したので報告する.
索引用語 アルコール性肝炎, Gilbert症候群