セッション情報 | 一般演題(研修医(卒後2年迄)) |
---|---|
タイトル | O-101:カプセル内視鏡がその存在診断に有用であった小腸follicular lymphomaの1例 |
演者 | 後藤 峻作(刈谷豊田総合病院 内科) |
共同演者 | 坂巻 慶一(刈谷豊田総合病院 内科), 濱島 英司(刈谷豊田総合病院 内科), 中江 康之(刈谷豊田総合病院 内科), 仲島 さより(刈谷豊田総合病院 内科), 松浦 倫三郎(刈谷豊田総合病院 内科), 小林 健一(刈谷豊田総合病院 内科), 澤田 つな騎(刈谷豊田総合病院 内科), 内田 元太(刈谷豊田総合病院 内科), 室井 航一(刈谷豊田総合病院 内科), 井本 正巳(刈谷豊田総合病院 内科), 鈴木 敏行(刈谷豊田総合病院 内科), 伊藤 誠(刈谷豊田総合病院 病理科) |
抄録 | 【症例】71歳,男性.【主訴】空腸腸間膜リンパ節腫大の精査.【既往歴・家族歴】特記事項無し.【経過】2012/10/5に左鼡径部が腫れていることに気づき,当院外科を受診.左鼡径ヘルニアが疑われ、10/22に腹部CT施行し左鼠径ヘルニア,陰嚢水腫が疑われるため,手術予定となった.同時に腹部CTで空腸腸間膜リンパ節腫大を認め,当科にて精査となった.腹部CT,PET-CTでは,空腸領域の腸間膜脂肪織濃度上昇および複数の腸管膜のリンパ節腫大を認め,同部位に集積亢進を認めたが,小腸壁には集積を認めなかった.また,GIF,CF,注腸X-pでは,腫瘤性病変を認めず,小腸X-pでも特に異常を認めなかった.2012/12/3のカプセル内視鏡では,空腸から回腸にかけて2-3mmの白色調の小隆起の多発,顆粒状変化を認め,follicular lymphomaが疑われた.当初,腹腔鏡下鼡径ヘルニア手術時に腸間膜リンパ節生検を同時に行う予定であったが、鼡径ヘルニアが保存的治療方針となったため、生検による確定診断目的に2012/12/19にシングルバルーン内視鏡(SBE)を施行した.SBEでは,上部空腸に1mm大の白色の類円形の扁平隆起が限局して多発しており、同部位より生検を施行した.病理組織学的には,CD20陽性,CD10弱陽性,BCL-2陽性,cyclin D1陰性で,特徴的な小型リンパ球経細胞の浸潤像より,follicular lymphoma (Grade 1)と診断された.その後,専門的治療のため,患者希望もあり他院血液内科に紹介となった.【結語】カプセル内視鏡がその存在診断に有用であった小腸follicular lymphomaの1例を経験した. |
索引用語 | カプセル内視鏡, 小腸follicular lymphoma |