セッション情報 一般演題

タイトル O-112:

嘔吐だけで下痢を伴わないノロウイルス胃腸炎は存在するか?

演者 森下 宗自(市立島田市民病院 消化器内科)
共同演者 松下 雅広(市立島田市民病院 消化器内科), 金山 広和(市立島田市民病院 消化器内科), 高橋 正彦(市立島田市民病院 消化器内科), 間渕 裕行(市立島田市民病院 消化器内科), 石橋 浩平(市立島田市民病院 消化器内科), 尾上 峻也(市立島田市民病院 消化器内科)
抄録  ノロウイルス胃腸炎が施設・病院にて集団発生しニュースをにぎわしたことは記憶に新しい。吐物が乾燥し、ウイルスが空気中に舞いそれを経口的に摂取し感染することがあることと、高々10個位のウイルス量で感染が成立することが、集団発生の主たる原因と考えられている。また、ノロウイルスの場合無症状のキャリアーも存在するともいわれている。我々は、施設内感染防止対策について参考になると思われた症例を経験したので発表する。 症例は87歳女性。 2012年12月28日畳の上を歩いている際転倒し救急外来受診。左大腿骨頸部骨折の診断にて、同日人工骨頭挿入術の手術を受けた。その後順調に経過し、2013年1月22日回復期リハビリ病棟に転棟。3月5日希望にて介護施設に転所の予定であった。3月4日同室者からノロウイルスが検出され、グレイ扱いにて転所を11日まで延期し経過をみられた。嘔吐・下痢なく、元々便秘にて時に下剤を内服する状態でさえあった。3月11日転所。同日深夜嘔吐あり、ノロウイルス胃腸炎を疑われ当科紹介受診。浣腸にて排便し検査したところノロ(+)であった。当科入院し経過を見たが、その後は嘔吐も下痢もなかった。3月18日再検するとやはりノロ(+)であったため、排便そのものがないことから、逆にマグミット アローゼンを投与し毎日排便があるようにしたところ、5日後の3月23日ウイルス(-)となり、再転所となった。高齢者は便秘の方が多い。早期発見・治療目的のために排便を促すことは、施設内感染を抑えるうえで一つのポイントであると考えられた。当日は当院での医師・看護師の意識調査の結果もあわせて報告する。
索引用語 ノロウイルス, 嘔吐・下痢