セッション情報 一般演題

タイトル O-091:

肝転移を伴う膵神経内分泌腫瘍に対してエベロリムスとオクトレオチドの併用療法を行った一例

演者 黒石 健吾(静岡市立静岡病院)
共同演者 小柳津 竜樹(静岡市立静岡病院), 近藤 貴浩(静岡市立静岡病院), 中村 尚広(静岡市立静岡病院), 吉川 恵史(静岡市立静岡病院), 大野 和也(静岡市立静岡病院), 濱村 啓介(静岡市立静岡病院), 田中  俊夫(静岡市立静岡病院), 高橋  好朗(静岡市立静岡病院)
抄録 【はじめに】膵神経内分泌腫瘍(NET)は人口10万人あたりの有病率が約1.0人と、稀な腫瘍である。今回、低血糖の改善に苦慮した肝転移を伴う膵神経内分泌腫瘍の症例を経験したので報告する。【症例】60歳代女性【既往歴】高血圧、高脂血症、臍ヘルニア【主訴】意識障害【現病歴】以前より近医受診時に低血糖を指摘されていた。朝起きてこないことに家人が気づき、起こしにいったが意識障害を認めたため救急搬送となった。【臨床経過】血液検査で血糖46mg/dlと血漿インスリン106μU/mlと高値を認めインスリノーマが疑われた。CTで膵体部に動脈相で辺縁が濃染する腫瘍と多発肝転移を認めた。肝生検を行い、卵円形核を有する 円柱状細胞が索状に浸潤し、synaptophysin:陽性、CD56陽性、インスリン免疫染色:陽性、MIB-1 labeling index 約10%と、NET G2(インスリノーマ)と診断された。エベロリムスを開始した。頻回に低血糖を繰り返すためジアゾキサイドを投与するも効果不十分であった。しかしオクトレオチドへ変更後、低血糖は改善した。オクトレオチドLARへと切り替え退院、外来でエベロリムスと併用し治療を行っている。現在は低血糖は改善し、CTで腫瘍の縮小も認めている。【考察】膵神経内分泌腫瘍に対してエベロリムスが保険適応となった。エベロリムス投与後、腫瘍の縮小効果がみられものの低血糖は改善しなかった。症候性NETに対してオクトレオチドや肝転移に対するTACEが症状改善に有効との報告ある。本症例ではエベロリムスとオクトレオチドの併用療法を行い、腫瘍の縮小と低血糖の改善を認めた。【結語】肝転移を伴う膵神経内分泌腫瘍に対してエベロリムスとオクトレオチドの併用療法をおこなった。文献的考察を交え報告する。
索引用語 膵神経内分泌腫瘍, インスリノーマ