セッション情報 | シンポジウム2「肝胆膵疾患の診断と治療の最前線」 |
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タイトル | S2-012:当科における急性胆嚢炎入院患者の診療の現状 |
演者 | 佐原 秀(浜松医科大学 第一内科) |
共同演者 | 樋口 友洋(浜松医科大学 第一内科), 宮津 隆裕(浜松医科大学 第一内科), 川崎 真佑(浜松医科大学 第一内科), 鏡 卓馬(浜松医科大学 第一内科), 市川 仁美(浜松医科大学 第一内科), 鈴木 聡(浜松医科大学 第一内科), 谷 伸也(浜松医科大学 第一内科), 大石 慎司(浜松医科大学 第一内科), 魚谷 貴洋(浜松医科大学 第一内科), 寺井 智宏(浜松医科大学 第一内科), 栗山 茂(浜松医科大学 第一内科), 岩泉 守哉(浜松医科大学 分子診断学講座), 山田 貴教(浜松医科大学 第一内科), 杉本 光繁(浜松医科大学 第一内科), 大澤 恵(浜松医科大学 光学医療診療部), 金岡 繁(浜松医科大学 分子診断学講座), 古田 隆久(浜松医科大学 臨床研究管理センター), 杉本 健(浜松医科大学 第一内科) |
抄録 | 【目的】急性胆嚢炎の治療として、診療ガイドラインでは早期の胆嚢摘出術が推奨されているが、実際の臨床現場ではsurgical high risk患者も多く、また緊急手術への対応が困難な場合もあり、個々の症例での治療選択のvariationが存在する。当科における急性胆嚢炎治療の現状と課題について検討した。【方法】2006年4月~2012年9月に、急性胆嚢炎の診断で当科に入院となった66例を対象とし、ガイドラインに基づく重症度、発症原因、起炎菌、手術選択、ドレナージ治療、予後に関してをretrospectiveに検討した。【結果】66例は、軽症27例(41%)、中等症30例(45%)、重症8例(12%)で、平均年齢は軽症65.4歳、中等症65.4歳、重症76.4歳で、重症例は高齢者に多かった。発症原因は胆石性56例(85%)、無石性7例(13%)であった。内科入院症例で早期胆嚢摘出術となった症例は5例(8%)と少なかった。経皮的ドレナージ術は15例(23%)で施行され、重症3例(38%)、中等症11例(37%)、軽症1例(4%)と中等症以上が大多数であった。穿刺病日中央値は2(1-41)病日で、中等症以上のドレナージ術有無別の入院期間中央値は、有:26.5(2-138)病日、無:13(2-61)病日で、保存的治療非奏功例あるいは何らかの原因で緊急手術のできない重症例に対してドレナージ術を施行する当科の治療体系が反映されたと考えられた。治癒後の再発は、胆嚢摘出術を施行しなかった12例中の2例(17%)、待機的手術施行前の37例中3例(9%)で、全体として10%に認めた。死亡例は敗血症による1例のみであった。【結論】急性胆嚢炎のガイドラインで推奨される早期胆嚢摘出術は、当科においては1割弱で経皮的ドレナージが多い現状が認められた。予後は概ね良好であったが、待機的手術前の再発が克服すべき課題と考えられた。 |
索引用語 | 急性胆嚢炎, 胆嚢ドレナージ |